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「ミス・ポター」の映画

最近の子供に非常に人気があり、世界的ヒットとなった「ハリー・ポター」の魔法の話は、出版物としても映画興行としても一代ヒットとなり内外にポター・フィーバーを巻き起こした。

本が出るやいなや、すぐに売り切れという信じられないような人気作品となった。作者はイギリス人だそうだが、私の興味をもっている女流作家、ベアトリックス・ポター(Helen Beatrix Potter,1866-1943)もイギリスの生まれである。

ごく最近「ミス・ポター」と言う映画を見に行った。これはまさしく、ピーター・ラビットの作者、ベアトリックス・ポターの伝記映画であった。

彼女は裕福な家族の生まれで、小さい頃から絵を描くことが好きで、女の子らしく可愛い動物、特にウサギを写生しているうちに、それを擬人化することを考え付いて、そのウサギをピーターとなずけることとした。

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それは後にピーター・ラビットとなって連続モノのシーリーズとして出版されることとなった。

彼女が何時も一人で部屋に閉じこもって動物の夢の世界に浸っている様子、ある日、意を決して、それらのスケッチを携えてロンドンの出版社を訪れ、初めて自分の描いた作品を売り出すことに成功するシーンは、19世紀、ヴィクトリア時代の女性には考えもつかなかった「偉業」を勝ち取った瞬間のもので、私も大いに感動した。

久しぶりに思い出に残る名画を見たと思った次第である。

ポターの生きた世代は19世紀⇒20世紀初頭と言う女性にとって「社会進出」するにはとても難しい頃で、特に良家の娘が独自でビジネスを始めるというようなことは例外視されていた頃であった。

ところが映画館の中には私を入れて、たった5人だけで、これでは興行は赤字に違いないと気の毒になった次第。

ポッターはピーター・ラビットにとどまらず、子豚やカエルそれにガチョウのシリーズを世に出して、自分の作品をレジスターして独占使用権を持たせ、後のウオールト・ディズニーのミッキー・マウスを初めとするハリウッドビジネスの魁(サキガケ)的存在となった。

彼女は独立して田舎に引きこもり自分の夢の中で幸福な一生を送ったことであろう。

自分の作品が売れて利益が出るに従って、近隣の山野を買い増して、その膨大な土地をそのまま遺贈で国に寄付、今ではナショナル・トラストとして訪れる国民の憩いの場所となっている。このあたりは如何にもイギリスらしく功利的なアメリカン・ビジネスとは一線を画しているのではないだろうか?

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