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価値の変遷ーtrend of taste-

モディリアニ展に寄せて:

アメデオ・モディリアニ(Amedeo Modigliani,1884-1920)の初期から晩年までの作品を一同に紹介する展覧会を、3/26~より日経新聞の共催で東京・六本木国立新美術館で開催される。

同新聞によると「画家は全盛期のエコール・ド・パリで活躍し、ピカソやマティスと同じく、アフリカなどの源初(?)美術に影響を受け、独自の芸術を確立しました」と紹介している。

また、日経の報道では、現存する作品の多くは個人蔵が殆どで、今回は十二カ国から厳選された世界的規模の太回顧展とのこと。

モディリアニーはイタリー生まれのユダヤ系画家であった。

彼は35年の短い人生をまったくといってもよいほど不遇で暗い人生を生きた「稀代の天才画家」と言うことができる。

彼の作品の多くは、不思議に湾曲したデリケートなタッチの肖像画であった。Modigliani (これは他のモディリアニの妻の肖像画)

確かにモディリアニーの作風は、彼と同時代のゴッホの作風と両極端と思われる程それぞれ特異性をもっていた。

彼の作風はクラシカルイタリアンと前衛モダニズムスタイルを匂わせる。

ゴッホスタイルの特異性と同じく、一般に受けいれられずに終わった画家であった。

当時の彼の人気は低く、一点約$10が相場で、生活は極端な貧困の連続であった。彼が死んだとき、妻、ヘビュターン(Hebuterne)は妊娠8ヶ月であったが、その翌日、未だ幼かった次男を道連れに窓から身を投げて死亡した。

ところが2004年11月(彼の死後84年目)ニューヨークのサザビー(Sotheby's)の売り立てで自殺した彼の妻のポートレイト1点に、実に3,110万ドルの買値がついた。(約34億4000万円)

80数年前には10ドルでも売れなかった品物が311万倍の値段で買い落とされた勘定である。

買ったコレクターの名は不詳だが、物の価値がこれほども違うと、ただ唖然とするばかりである。What's a trend of taste?その様な質問には”ミステリアス”と言う以外にない。

Modigliani_signature (画家のサインの1例)

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