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ダーウインとリンカーン

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アメリカ合衆国第16代大統領である、エブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln,1809~1865)と19世紀に進化論を唱えた、チャールス・ダーウイン(Charles Darwin,1809~1882)のそれぞれの故郷で、今年、生誕200年記念を祝った。

リンカーンもダーウインも共に、1809年2月12日に産声を上げていると言う共通性があることは偶然の一致なのだが、二人とも19世紀初頭に生をうけ、揃って世界的な偉業を成し遂げたことでも知られている。

この二人で最も顕著に違っている点は、ダーウインはイギリスの富裕な家庭に生まれ育ったが、リンカーンの場合、アメリカ、ケンタッキー州の貧農の息子で、住まいが定まらず、転々と引越しを重ねたので、満足な教育を受けていないが、後に弁護士となり開業した後、1860年共和党から大統領選挙に立候補し当選、第16代大統領となった偉大な人物である。

この二人の偉人の共通点はなんと言っても、ともに奴隷制反対意見者であったことである。

ダーウインの進化論、The Origin of Species(1859)の根底は種の進化を説き、一見、生物の自論を展開したかに思われているが、実際には側面で、当時、世界(特に西欧諸国間)で大問題となっていた奴隷制廃止論に根ざしていることがわかる。

1831年12月に生物探査船「ビーグル号」に無給の研究生として乗り込み、一生の研究の第一歩を踏み出した。1836年、多大の収穫をもってガルバゴス諸島から帰国、1840年には「ビーグル号航海記」を出版したことは有名である。1859年には「種の起源」、“On the Origin of Species by Means of Natural Selectionを世に出し、彼の名声を不動のものとした。しかし”適者生存“Survival of the Fittest”のダーウインの論調には宗教者からの反対もあり、今でも学者や宗教論者らの間で討論されている。

ダーウインには奴隷制反対論者として、奴隷擁護論を論破する科学的証拠が必要であった。

則ち、全ての人種は同じ祖先から派生して進化してきた同一種である「人類単一起原論」を証明して、人間の先祖は肌の色は違っていてもその起源はおなじであることを証明するため「ハト」を例にとりダーウインの自論を展開した。

ダーウインによると鳩は、外見は多種多様と思われていても、どれもお互いに交配可能で、共通の祖先に由来していることが明らかで“地味で退屈なハト”こそ奴隷解放のための科学的切り札として論文を発表している。

それに引き換え、リンカーンの場合は現実的であり、奴隷解放を唱えて南北戦争(1860~1864)を戦い、奴隷州連合の南部軍を打ち破って奴隷制廃止を法制化した。

1865年4月9日ヴァージニア州リッチモンドで南軍のリー将軍の降服を見届け、同月、14日、ワシントンのフォード劇場で観劇中、南部出身の俳優ブースに狙撃され、翌朝他界した。

ともに大西洋の両側で同年、同日に生を受けた二人の偉人の200年記念として紹介した次第。

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