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巨大なアメリカの貨物鉄道網

Bns_railway

ウオーレン・バフェット(Warren Buffett)、アメリカで株式の長期保有で財をなした投資家として最も有名な人物である。

フォーブスの長者番付けでも、毎年のようにマイクロソフトのビル・ゲーツとともに、アメリカの億万長者の双璧として紹介されている。

バフェット氏は1930年生まれ、ネブラスカ大学を経て、コロンビア大学のビジネス・スクールで博士号を取得した。

大学在籍中に1万ドルを株式に投資、それが50年後には300億ドル(約3兆円)に増えたことが話題となった。

グーグルで調べたところでは、彼の投資した会社は、全て一流ばかりで、例えば、コカコーラー、ジレット、ウオールト・ディズニー、アメリカンエクスプレス、ブラウン、ワシントン・ポストと言う名門会社ばかりである。

つまり、彼は常に王道を全うした、オーソドックスな投資家であったことがわかる。

アメリカでの投資家の正統派は、日本と違って、配当性向を重んじて、ボロ株には手を出したがらない。

結果的に判断してバフェット氏も優良会社に投資して、辛抱強く稼いだのではないかと思われる。

株式投資に就いてのバフェット氏の数々の語録を読んでも、人柄がにじみ出ているものが多い。

ところが、今年、2月27日、彼の所有になる保険会社「バークシャー・ハザウエー」の2008年度の決算が1965年以来、最悪のものとなることを告白している。

それは昨年度に始まった、サブプライムローンの及ぼした影響がいかに大きかったかを物語っていることを想起させる。

最近のバフェット氏の経済活動のめぼしい事柄と言えば、以外にも、斜陽産業の代名詞のように扱われていた「貨物鉄道」の事業である。

アメリカの鉄道は総延長、ほぼ3万キロに及ぶ世界有数の巨大産業であったが、1920年代以降、自動車産業の勃興から次第に衰退し、さらに、1950年代になり旅客飛行機に大半の客を奪われるに至って、息の根を絶たれたような有様が永く続いていた。

19世紀の半ば、南北戦争を契機として鉄道が敷かれた。その建設に最も功績を果たしたのが、チープ・レーバーとして雇われた中国人であった。

オバマ大統領も将来のアメリカでの高速鉄道計画を公表しているが、このたびのバッフェト氏の投資の主目的は貨物輸送網事業である。

BNSF,(Burlington Northern and Santa Fe Railway)はテキサス州フォートウオースに本社を置く、アメリカで最大の貨物鉄道の一つである。

バフェット氏の会社は既にBNSFの株式の22.6%を所有していたが、このたび、77.4%を260億ドル(2兆3000億円)で取得、100%子会社とした。

終局的にバークシャーの投資額は340億ドル、会社創業以来の最大投資となると報じられている。

バフェット氏によると「米国の将来の繁栄は、効率的で、よく管理された鉄道システムを持てるかどうかにかかっている」とのこと。

投資の大博士の見立てによることから、アメリカの鉄道、特に貨物鉄道は将来性があるということである。

19世紀には考えも付かなかった冷房施設を備えた鉄道輸送には確かに夢があると筆者も同感である。

日本の場合も只、旅客列車の速さを競うビジネスよりも、安全で無公害に近い鉄道と、貨物トラックを組み合わせた物資の輸送網の充実が必ず日の目を見る時が到来すると予想する。

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