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中国の不安は尽きない!

チャネル4の番組に「ほっとけない」と云うのがあるが、筆者が以前より警鐘を鳴らし続けている事柄に中国の長江ダムの現状がある。 この問題は現在では地域的なことであるので大々的には顕在化していないが、筆者が注目し出して、早や2年程であるが、日に日に危険が拡大しているらしい。

中国はこの現状をひた隠しにして、ニュースとしては報道していない。

去る719日、重慶晩報はダムの水位が過去最高に達したので船舶の通航を禁止することとなったと報じている。

18日の重慶市周辺の水位は27.15メートルとなり、これは警戒水位を5.48メートル超え、過去12年間の最高位を記録したこととなったらしい。

長江水文局でも上流で大洪水が起きつつあると警告し、流量はすでに毎秒7万立方米弱になり、1998年におこった歴史的大洪水の5万立方米を大きく超えているらしい。

三峡ダムの関門は閉ざされ、すべての船泊の通行は止まっている。事ここに至っても中国政府はこのダムの強靭さを誇示して、“この位の水の圧力にはダムは持ちこたえる”と云い続けているが、果たしてどうだろうか?

何処でも同じだが、ダム建設で常に最大の関心事となるのは、水没させられた地域対策である。

この三峡ダムでは長江両岸の人口密集地、農耕地等630平方キロ、移動を強制された数113万人と云われていたが、実際は1000万人程が被害者だと云われている。

この流域には赤壁やあまたの歴史的史跡や景勝地があったが、すべてが水没して忘れられる運命をたどったことは悲劇でしかない。

以前、エジプトのアスワンダムが計画された時には、ロシア他、多くの国の援助でラムセイの遺跡が水没しないように人工的に持ち上げられたことを記憶している。

毛沢東の悪政による「文化大革命」では貴重な書籍や遺跡がメチャクチャに破壊された。今回は中国共産党政府の下らない国家威力誇示の為に多くの人民が犠牲になり、日本をはじめ、ベトナム近隣諸国(旧フレンチインド支那)にも大きな被害が及んでいる。

この為に国が投下した費用は当初予算3兆円(邦貨)を遥かに超えて7兆5千億円に達したと云われている。

また、周辺への被害は、水質汚染、(既存の化学肥料工場、医薬品工場もろとも水没したため)、毒性原料が散逸して被害が増し、水質汚染で魚の大半が死滅したとの報道もある。

ダムの完成以来、地滑り、沿岸崩落によっておこる小規模地震、ひいては周辺地域での地盤沈下は頻発している。

移住を強いられた人民の雇用不安→治安悪化→小規模暴動の頻発も大問題となる恐れ大である。

こんな惨事が奥地で起こっている事実に背を向ける形で世界最大規模の上海万博が盛大に挙行されているのだから、中国の偉大さは日本の比ではないとも云える。

だが中国の抱える不安は数々あるが、それは、インフレでも不動産バブルでもないし、国力間摩擦問題でもない、「長江ダムの運命」こそが将来、中国の「ほっとけない」課題となると筆者は按じる。

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