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NATOの変貌なるか?

Photo_2 北大西洋条約機構((North Atlantic Treaty organization, NATO)は1949年4月4日にアメリカ合衆国を中心に、北アメリカ・ヨーロッパ諸国により結成された軍事同盟のことである。最初の目的は東欧諸国を支配する共産主義のソヴィエト連邦に対抗することと、ドイツに対する徹底した脱工業化(非ナチ化)が主たる目的でスタートした。西欧諸国が助け合って共産国家ソヴィエトに対抗する目的で、最初から加盟国の内、どの国が外部からの攻撃を受けても共同で応戦、参戦の義務を負うものと規定された。(集団的防衛義務)

しかし、1989年のベルリンの壁の崩壊以来、ソ連邦の解体が進み、東欧、西欧の感覚が薄れるに従って、当条約機構の存在意義が薄れてしまったことは事実である。

終戦当時では、世界の脅威と思われていたソ連の存在であったが、その国が資本主義国家として歩み始めたことを確認するかのように、最近ではヨーロッパが一丸となって域外の新たな脅威に立ち向かう条約機構に変化する傾向が顕著になりつつあると認識したい。

NATOとロシアとの首脳会談が、去る11月20日、リスボンで開催され、今後はロシアとの関係改善に務め、ミサイル防衛(MD)を中心にロシアのポテンシャルを利用して、イランの脅威に対して圧力を加え、同時にパキスタン、アフガン戦線に近接するロシア領域内通過の物資輸送ルートの確保を想定した会談がもたれたと思われる。

今や世界情勢は日ごとに変化していると思われる、特に北極海の海上航路が可能になるに及んで、ロシアの極東、西太平洋地域への影響力は増加するものと考えなければならない。

最近の「北方領土」をロシアの領土とする、メドジェイエフ、ロシア大統領の宣言は正に“機を見て敏”と云われるロシア外交の真髄を垣間見た感がある。

ロシアを加えて、全西欧が一気に姿を変えて一体となる、新北大西洋軍事機構(NATO)の出現の未だ見えざる姿は、アジアの一員である日本人には不気味にさえ映る。

悲しいかなアジアは西欧のようには一朝一夕には団結が出来ないばかりか、内輪もめがこれから始まろうとしている。

一世紀前、福沢諭吉が唱えた「脱亜論」の理想は夢と消え、今や我が国は力なくアジアの一隅に蟄居するような小国に変貌した。

アジア諸国はその成り立ちから、西欧に見られるような国家間が相互に血縁関係で結ばれるような状態にはない。

しかも中国、韓国、日本等が同等の関係で軍事同盟を結ぶような空気にないとすればアジアの将来の展望は決して明るいものではないことは確かであろう。

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