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NHK番組「坂の上の雲」に思うこと

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最近盛んに明治維新以前の出来事(坂本竜馬)や日清、日ロ戦争(坂の上の雲)のNHKによるテレビ放送が人気を得ているが、筆者が最も危惧する事柄は、今まで学校では教えていなかった歴史にまつわる事実が事実として忠実に報道されているかどうかである。

例えば筆者も最近知ったことだが、終戦後の義務教育の過程では日ロ戦争や日本海海戦の史実は教科書では教えられていないらしい。

歴史小説にはフィクションとノン・フィクション物があることは周知のことだが、吉川英治の宮本武蔵なんかは全くのフィクションであり、歴史物として考えること自体が問題であると思われる。

主人公の武蔵と大徳寺の沢庵宗純あたりは実在人物であるが、又八やお通、ツバメ返しの使い手、佐々木小次郎と巌流島の逸話、“下がり松の決闘”は全くの作り話でしかない。ところがこんな事でも、いつの間にか「独り歩き」して史実と混同されてしまうことが恐ろしい。

司馬遼太郎の“坂の上の雲”がテレビで始まったが、これにも司馬流の偏った日ロ戦争観があらわれている。

1400万部も売り上げたこの本、何かの理由がなければこんなことにはならない。やはり理屈抜きで司馬遼太郎に傾倒しているファンがいることでこれほどの成功がなし得たので、これは吉川作品にも通じる。

丁度昨晩(12月20日)戦争開始のところであったが、筆者の見るところ、松山生まれの正岡子規や秋山兄弟の逸話の範囲ならばその罪は浅いが、東郷平八郎や児玉源太郎を礼賛する反面、乃木稀典を軽蔑するところ、偏った司馬氏の考察が目立っている。

この戦争の結果は実際のところ日本人が驚く以上に世界中が驚いた、二度と起きないような奇跡的勝利であったことは確かな事実。早く言えばこの結果で我が国は「白人世界」に滅ぼされたと云っても過言ではないと筆者は信じて疑わない。

願わくば、NHKもこの辺のことを“これはフィクションであり史実ではない”と断って、本当のことを教えられていない若者を正しく導く努力を怠らないで欲しいと思う次第である。

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