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ロシア国防次官択捉島視察

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人間の「性善説」に立脚してか、戦後、インテリ・ロマンティストの声だかな“非武装中立論”と“護憲”に沈黙させられ、ロシア革命当時のコミュンテルン思想を掲げる一握りの教育者の立ち上げた「日教組」が推し進めた初等教育が、その後、半世紀が過ぎ去った現在「日本国」の権威を著しくあやめたことが鮮明になりつつある。

昨年末、ロシアのメドチェーエフ大統領が前もって宣言した通り、「北方領土」を訪問して、4島はロシアの固有の領土で、日本の領土権主張が誤りであると主張した。

日本の同盟国、アメリカはこれについて何の反応も示していない。

21世紀を生きている日本人の中で、どれ程の人が日清戦争直後の「三国干渉」と、その本当の意味を知っているだろうか?

日清戦争後、日本が清国から割譲された遼東半島をドイツ、フランスとロシアが共同声明を発して、日本の清国への返還を迫った事件である。

明治政府は当時の世界情勢を考慮して断腸の思いでこれに応じた。

「臥薪嘗胆」と云う言葉がその当時の日本人の心中を示している。

昨日、1月6日、択捉島にブルガコフ国防次官が訪れた。この訪問が意味するところは、ソ連崩壊後縮小していた4島の軍備再強化にむけた具体的検討に入ったことである。

ロシアでは国後水道を“エカテリーナ海峡”、択捉水道を“フリーズ海峡”と呼び、年間を通じてオーツク海から太平洋に通過できる不凍ルートとして大変重要視している。

江戸の末、1875年の日露協議で、ロシアは樺太全島を、日本がクリール諸島(千島列島=北方4島を包含する)を領有することで合意に達している。

筆者の想像だが、ロシア帝国はオスマン帝国、フランス、イギリスを敵にして凄惨きわまりないクリミア戦争(1853~1856年)を戦った。

その戦いはカムチャッカにまで影響が及んだと云われるほど広範囲となり、ロシアの財政は底をついたとも云われている。

その窮状打破のため、1867年になり当時、東ロシアと呼ばれていたアラスカをアメリカに売り渡し、ロシアの東方進出の夢は破れ去った。

それまでのロシア帝国の領土は、シベリア以東、樺太、千島列島、カムチャッカを経て、数百とも云われる島と共にアラスカまで及んでいた。

日本に樺太全島の交換として千島列島を割譲することに応じた1875年は、筆者の考えるところ、アラスカの売却8年後で、ロシアにとってはクリール諸島(千島列島)の領有は必要性が薄くなったことから、日本にその権利を譲る見返りとしてサハリン(樺太)の領有を望んだと思われる。

世界的な地球温暖化現象の結果、ロシアが半ば占有している北極海が航行可能となり、ロシアとしては太平洋へのアクセスが自由になりつつある。

海中資源が豊富な北極海の存在価値は今世紀になって世界中から重要視されてきた。

ロシアとしては大国、中国を牽制しながら、太平洋まで勢力圏を広める足掛かりとして「北方4島」は欠かせない存在となったことは事実である。

ロシア太平洋艦隊にとって、年間を通して自由に航行できる「エカテリーナ」、「フリーズ」海峡の支配は欠かせない戦略的拠点となりつつある。

サハリン及び千島列島とその東北に位置するカムチャッカ半島等を最初に発見したのはロシア人である。

ロシアの側に立って考えると、1855年にロシアは徳川幕府との話し合いでサハリンを両国の共同所有にすることで合意した。

その後、前述したように、1875年以後では、サハリンをロシア領として日本が認めていたにも関わらず、1905年、7~8月間に何の断りもなく日本が上陸、占領してしまった。

ロシアは日露戦争の結果、ポーツマスにおいて敗戦国として不利な条件でサハリン南半分を我が国に割譲させられ、その後40年間、そこは地図の上で日本の領土として存在していた。

第二次大戦の結果、日本が固有の領土として訴え続けている北方4島は確かにソ連(ロシア)が1945年~2011年間占領を続けている。

我が国はソ連邦と永い間第二次世界大戦後、戦争の結果ソ連邦に占領された4島の返還交渉を続けている。(失地回復交渉)

これの返還が為されない為、半世紀以上の間、日露間には平和条約も結ばれていない。

日本はこの交渉では不利な立場にある、何故ならばロシアが返還に応じなければ実力行使では解決できないからである

第一次戦争で連合国側に立った日本は、ドイツが清国からの割譲で支配していた青島を占領、マリアナ群島を日本の統治下に置いた。その後も日本は同周辺の島々を第二次戦争終了まで領有した。

ソ連邦は日露戦争の結果失った満州での権益や領地を奪取する目的で、1939年、満蒙周辺のノモハンで日本に戦いを挑んだが思わしい結果を生まずに撤退している。

台湾、朝鮮半島は半世紀近く日本が支配し続けた。

アメリカの沖縄の占領は軍事基地以外の場所では解決をみたが、筆者の見解では、沖縄全土をアメリカは日本に返還したとは思っていない。

「北方領土」も「憲法改正問題」も「再軍備」も日本では永い間、政治の道具として弄ばれた感がある。

戦前から「北方4島」に住み、終戦で帰還を余儀なくされた元島民にとっては残念なことだが、これを解決させる策は当分見当たらないのではないだろうか?

我が国の指導者は現実を直視してこれの打開に全力を傾倒すべきだと考えるが果たして、その道は開けるのだろうか?

ロシアはグルジア紛争での兵力の立ち遅れを痛感、それ以来陸軍の増強に力をつぎ込んできた

さらにロシアは最近になり、フランスから強襲揚陸艦を調達、北方領土の周辺に配備しているとの報道もあり、我が国も対抗手段として、その周辺の防衛のために何らかの措置をとるべきだと考えるのだが。

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