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滋賀県長浜市で思わぬ大発見

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滋賀県は京都、奈良と同じく日本の歴史上大きな役割を尽くした地方である。

国宝や重要文化財の数も全国で4番目、804件が登録されていると聞く。

今回も「先祖代々、住民が願いを託し地域を見つめてきた観音さまが国の重要文化財になるなんて」と驚いている住民も多い。(5月7日、京都新聞夕刊)

去る18日、文化財審議委員会は新たに43件の美術工芸品を重要文化財に指定した。

ここに掲げる写真は“湖国の情報と話題”、2011年5月7日から転写したもの(法寸不明)だが、滋賀県長浜市川道町千手院(岩崎英俊住職)の木造千手観音立像である。

驚くべきことに、これは最近まで、県や市の文化財ですらなかった。滋賀県教育委員会の担当者が、2009年秋に偶然この千手観音像の存在を知ったとのこと。

その後、急きょ、昨年7月に文化庁担当者がはるばる視察に現れたという。

それから僅かに8カ月後に国の重文に指定されることが決まったらしい。

写真からだけでは判りにくいが、この像は筆者の見るところ鎌倉時代彫刻の特徴が顕著に見られ、文化財の彫刻専門技官が特に注目しているところから見て、秀作の遺品であるに違いないと思われる。

重要文化財に指定が決まる場合、それ以前に地方自治体の文化財から昇格するのが普通と見られるが、今回の場合は例外であった。

近江の国は昔から来迎信仰が厚く、従って、観音、特に、十一面観音の遺作が多く点在する。

信長の比叡山焼き討ちの時、延暦寺にあった有名な大幅の二十五菩薩来迎図が慌てて持ち出され、高野山に運ばれたことは有名である。(高野山は未だに返還していない)

文化庁の奥建夫文化財調査官によると「滋賀では小さな祠などから文化財的に価値あるものが多く出ることが多い、今後、驚くべきものが発見される頻度が他府県より多いのでは」(京都新聞)

新指定需要文化財展が今、東博で開催中なのでこの像が千手院に戻されるのは今月末らしい。

国の文科省に申し上げたいことは、技官先生方は東京の官庁に座ってないで、みずから足を使って全国を行脚し、日本文化の発掘に努めてほしい。

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