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中国の億万長者出没の背景

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アメリカの世界的経済誌「フォーブス(Forbes)」の中国語版と中国建設銀行が共同で発表した“2010年中国私人財富白書”では中国には「千万長者」が383,000人存在し、その内の6割が不動産業従事者で占められているらしい。

その理由は10年近くの不動産価格上昇にある。

中国では政治も土地も政府の寡占企業。

金持ちになりたければ官吏と結託することが必須条件なのである。

言い換えれば国家権力が個人の資産蓄積を助け、政府と何らかの形で結びつかなければ「千万長者」になれないことを中国建設銀行が認め、フォーブス誌と共同で発表している無邪気さが面白い。富豪の資本蓄積の速度、規模は如何に密接に政府とgive & takeの関係にあるかで決まる。

社会の富は急速に極めて少数の人物の手中に集中される。

政府役人と商人は利益関係によって緊密に結ばれている、いわば19世紀末のマーク・トウエインが比喩したアメリカの“金ピカ時代”に近い。

中国共産党員であることが重大なプライオリティーで「有権者」、それに「富豪」が急速に接近、同盟共同体となって政治経済を把握。

「土地資源」、「金融資源」、「独占資源」は完全に彼ら特権階級によって把握され済み、で今後もインフラ建設、都市開発、共同施設建設、農村水利建設及びエネルギー、電力、通信等々、あらゆる業界システムを把握、それで貧富の格差の修正は将来望むべくもない。

フォーブス誌の統計データーでは、不動産業界は11.6%の千万長者を生みだした。

千万長者の約90%が投資の重点を不動産、有価証券、投資ファンドに置き、その中の投資の割合の最大部分はやはり不動産(60%)で他の分野を凌いでいる。

新規上場株の投資で多くの富豪が生まれたと聞く。

中国の富豪が短期間に巨大な富を築くことが出来たのは、それらの富の蓄積の経路と深く関係があるらしい。-これには特に説明を必要としないだろうー

権力と資本のある人種の他に、“灰色収入”に分類されている人種があると言われる。

これは鉱石採掘などの資源に関わる業種又は独占業種に従事する部類のグループと言われているが、筆者には彼らが何故に灰色なのか不明である。

従って、この“灰色収入属”にかかわる説明はword to wordの引き写しで紹介したい。

2009年の灰色収入はどのくらいであるのか?未だに確かな数値は公表されていない。中国改革基金会国民経済研究所の王小魯博士の調査研究報告書によると、2008年の中国の灰色収入は5.4兆元で、ほぼ2008年の全国財政収入に相当する。全中国の13億以上の民生の為に使う予算に相当する灰色収入が、一部の貧官に私腹を肥やしている。王氏は05年と08年の灰色収入を比較して、この3年間の灰色収入の増加はGDP成長を超えていると指摘した。こうした事態の中で、収入分配の格差はさらに激しくなって、富豪の手中の富がされに集中されるのは手に取るように明らかである。

しかも灰色収入は国民の富を収奪するルートの一つになっている。そのルートには法律に依る正式なルートもあれば、違法の裏ルートもある。政府役人は国民の富を必死に収奪して下から上へ順次賄賂を進め、下から上まで貫いている灰色収入のピラミッドを作っている。灰色収入は不正腐敗の産物として、貧富格差の拡大に拍車をかけている。云々

この様に見て来ると、もはや中国には、中国古来の倫理観は完全に失われて、「孔子」「孟子」の思想が入る余地もないと言わざるを得ない。

それでは彼等は今後、人間として世界に伍して協調体制を追及するにはどんな道徳規範(moral-code)に基づいた思想を打ち立てようとしているのだろうか?

今年早春に建てられた立派な孔子像が消えうせた背景にはどんな論争が戦わされているのか知りたいvものである。

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