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レンブラント・ピール画”ルーベンスとゼラニューム鉢”

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眼鏡の青年が左手で赤い花の植物の植木鉢を抑えて、こちらを見ている絵(写真)が

1998年の競売で407万ドル(競売での最高値)でアメリカ国立美術館(National Gallery of Art)に買われたものと誰が思うだろう?

「ルーベンス・ピールとゼラニューム」(Rubens Peale with a geranium,1801))(写真)はアメリカでは可なり昔から有名な作品であった。

この作品の作者はルーベンス・ピールの兄のレンブラント・ピール(1778-1860)、ルーベンス・ピール(1784-1865)はその時、17歳であった。

ピール一家はアメリカ独立当時の最も有名な職業画家であった。

初代のチャールス・ウイルソン・ピール(Charles Willson Peale,1741-1827)は生まれはイギリスだが、後にアメリカで最も有名な肖像画家となり、同時に軍人、博物学者でもあった。

独立当時の有名人、ジョン・ハンコック、トーマス・ジェフアソンやアレキサンダー・ハミルトンの肖像で最もよく知られているが、特に旧プリンストン大所蔵のジョージワシントンの等身大の肖像画は、2005年1月、2130万ドルの値を付けたことでも有名である。

ルーベンスはチャールスの4番目の息子で、幼少の頃より目が悪く、一度イギリスに渡ったが戦争の為帰国、ペンシルヴァニア大学に進んだが、その後、父、チャールスの創立した美術館の初代館長となった。(1810-1821

この「ルーベンスとゼラニュームの肖像」が評判になった訳は、この絵の内容にある。

ゼラニュームは南アフリカ原産で、イギリスに1714年にもたらされ、この絵の描かれた1801年頃にアメリカにもたらされたと伝えられる。

6人兄弟の末っ子のルーベンスは一家の中で最も植物に詳しく、ゼラニュームが乾燥を特に嫌うことを知ってか、彼の右手指は鉢の湿気具合を探っている。

眼鏡をかけながら、何故左手に他の眼鏡を握っているのかも謎だ、それでいて、ルーベンスの優しそうな表情が自然を愛する若者の気持を良く表している。

チャールスは息子たちにヨーロッパの有名画家の名を付けているところも面白い。

American History,Aug.2011より翻訳)

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