イスラエル防衛は可能か?
オバマ米大統領のミドルネームが「フセイン」と云うことで、政府内で“オバマもイスラム教徒だ”と云う根も葉もない中傷が保守派とユダヤロビーで常に囁かれていることは確からしい。
これは明らかに保守派(共和党)のプロパガンダには違いない。しかしオバマ大統領はイスラエルの首相ネタニヤフと反目することはアメリカの利益にならないことは重々承知だが、アラブ側、ムバラクカダフィー、サウジのアブドラ国王にも信用が薄いと言われる。
イスラエルは今までエジプトに圧力をかけて占領地「ガザ」を危険から守ることを続けてきたが、エジプトがムバラク排除後、態勢が変わったことで、プロハマスになりつつあり、パレスチナ人側に態度をシフトさせ、秘密裏に武器供与を始めれば、イスラエルも今後「ガザ」を守ることに腐心せざるを得ない。
ガザに接続するシナイ半島にもハマス勢力が繰り出し、イランも軍用船をスエズ経由でシリアに到着させた。イスラエルは現在、四面楚歌の状態にある。
シリアやリビアで民主化を叫んでいる反政府集団が今後どのような態度をとるかは未定で、必ずしも西側の望んでいる「民主化」に向かう保証はどこにもない。
イスラム諸国に共通する感情は“反ユダヤ”=“反イスラエル”が平均的方程式である。
カダフィーを懲らしめても、ウサマ・ビンラディンを排除したとしても中東の平和には繋がらない。
もしイスラエル国内で9・11のようなテロ行為が起これば、それはアメリカ、イギリスにも飛び火する危険性がある。
イスラエルの自衛は今後困難の度を増していくだろうが、イスラエルが今までのような強硬姿勢一点張りの態度を取り続けるならばアメリカを窮地に立たせることになるだけだ。
この危機状態の背後の中国の今後の行動も無視できない。
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