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「奇妙な果実」とビリー・ホリデイ

Photo奇妙な果実」とは処刑され木からぶら下がっている人間の姿の情景を形容した唄の題名のことで、有名な黒人女性歌手のビリー・ホリデイ(Billie Holiday,1915-1959)がプロのデビュー曲として選んだ"strange fruites"のことである。

南北戦争後急に増えた自由奴隷の行動に敏感になった南部の白人が「法廷外裁判](extralegal trial)によって民間裁判の形で黒人にむごい仕打ちを行った。

「レディー・デイ」の呼び名で有名な、サラ・ボーンやエラ・フィッツイラルドと並び称せられる、女性ジャズ歌手、ホリデイがデビュー曲として選んだ「奇妙な果実」、あまりにもショッキングな唄なので彼女が歌い終わったときには会場がシーンとしていたが、唯一人の徴収が拍手した途端、一斉に拍手喝さいとなったと言われている。

この挿絵のような光景は1860年から1950年頃まで、南部の何処にでも見られるお祭りのようなもので、これを見るために大勢の観衆が集まったと言われる。

南北戦争の結果、リンカーンが暗殺され、一時は人種問題が下火となったかに見えたが、内面的にはかえって白人の差別感は逆に辛辣化、黒人社会に失望感が増加した。

ビリー・ホリデイは最初、ジョン・ハモンドに見出されベニー・グッドマンやテェヂーウイルソン(黒人ピアニスト)の楽団で活躍、一時は一世を風靡し、世界的黒人女性歌手となったが、(2000年にロックの殿堂入りを果たした)家庭的に恵まれず、彼女自身も病魔に悩み続ける一生であった。

自伝に”lady sings the blues"がある。”血族集団”の白人社会と、有色の世界の融合は口で言うほど簡単に片付く問題ではない。

世界で最初にナポレオンに勝利し独立を果たした奴隷国家ハイチ、東洋では、ロシア帝国を破った日本がともに大地震の為に苦しんでいる現状を「白人諸国」はどのように見ているのだろうか?

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