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戦後日本人の生活パターン

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大相撲の番付から日本生まれの横綱の名前が見られなくなった訳を掘り下げて考察すると、それは、戦後の日本人の生活パターンの変化に、その原因があるのではと思うようになった。

或る茶道の老宗匠は90近い高齢でありながら、未だに背筋がまっすぐで、杖に頼ることなく生活されている姿を観察していて、ホット気づいたことがある。

それは「お手まい」にあると最近気が付いた。

茶道の家元の茶室の畳の硬さを知っている人は多いと思うが、あのような板のように硬い畳に正座で、客と長い間話をして後、両手に建水と茶杓を持って何にも頼らずに「膝」と「下半身」の力でスット立ったかと思うと、再び座って、両手で襖を静かに開けて立ち、又、再度、廊下に出て、襖を閉める一連の動作は凡人の筆者には到底マネのできるものではないと気付いた。

椅子の生活が、最近我々が取り入れた生活パターンである。子供達も畳に正座で食事をすることがなくなった。

筆者は職業柄、若いころから西洋人と交わることが多く、度々彼らを和食に誘って食事をすることがあった。

その都度、畳の上の生活に不慣れな彼等が最も不得手としたのは床から立ちあがる仕事であった。

筆者も既に40年以上、椅子の生活に馴染んで、滅多に畳に正座をすることから遠ざかっていたせいか、最近では、座ったり、立ったりすることが苦しくなった。

それと、和服を着て、帯を臍の下で硬く締める生活からも遠ざかっているせいで下半身が不安定になったことに気づかされたように思う。

和式の「トイレ」が最近敬遠される傾向にあることを水道関係の仕事をしている職人サンからも聞いている、これも、平均的日本人の「下半身の屈伸力」の減退に原因があることを否定できない証拠であると思っている。

日本料理家での「座敷会食」が減って、最近では殆どの料理屋では、「椅子式」か「掘りごたつ」式に改良している処が大半と聞く。

大相撲で横綱を始め、幕内上位の座を占めているのは主にモンゴル出身の力士たちである。モンゴルでは日本の相撲に似たスポーツが盛んであることに加えて、彼らの生活パターンは「座る」形式であるため、毎日、座ったり、立ったりの生活を続けている。

これは、最近日本のスポーツジムで若者が汗を流して励んでいる(有料)事の大半をモンゴルでは、今でも毎日なんとなしに行っている所作に過ぎない。

野球、ゴルフ、テニス、スキー等、殆どのスポーツでの優秀選手の動きを観察していると、全てが下半身(特に膝下)から始まっている。

そこで筆者のテーマ「何故日本人の横綱が出なくなった」結論は戦後の日本人の下半身の弱体化である。

文科省は今後、教育委員会に呼びかけて小・中学生の下半身の鍛錬に努めるべきと考える。

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