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4面来油

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中国胡錦涛主席は、去る11月23日、北京でトルクメニスタンの大統領ベルドイムハメドフと会見した。

その目的は、今後中国が同国に投資拡大を約束する見返りとして、トルクメニスタンから現在の輸入量の2倍の天然ガス、650億立法メートルを購入すると云う内容である。

中国は最近、天然ガス輸送のパイプライン建設を急速に速めている。

新疆ウイグル自治区などを経由して既に広東省までの輸送施設が延伸され、来年までには同じ方法で、それを香港まで完成さようとしている。

11月24日に広東省でその貫通式が挙行され、それにトルメニスタンのベルドイムハメドフ大統領も出席している。

トルクメニスタンの天然ガス埋蔵量は世界第4番目の量で、この交渉の妥結によち、今後、中国は、天然ガスの対ロ依存態勢から抜け出せると考えているとみられる。

今年の中国国内総消費量見込みが約1300億立方なので、今回のトルクメニスタンとの交渉が実現すれば、今後、その50%のエネルギーが確保されると云うことになる。

中国は米国主導の「中国包囲網」による資源の枯渇を恐れている。

西で国境を接しているトルクメニスタンからのエンルギーの大量確保(50%)は中国にとって、” very good news”と言える。

このほか、中国はカザフスタン、ウズベキスタンからも、それぞれ年間100億立法超の天然ガスを輸送する計画であるとのこと。

「四面来油」(4方面から石油をもたらす)と云う触れ込みで、03年頃から中国は、エネルギー戦略を打ち立て、南東からの海上ルート、南西からはミャンマー経由、北からロシア、西からは中央アジア諸国と云うように、正に4方面からのエネルギー確保に努力を重ねて、今日に至っている。

これまで、天然資源は完全に「白人連邦」の支配下にあったことは確かな事実。

我が国が不本意ながら第二次世界戦争を開始せざるを得なくなった事例を具に検証していた中国の世界を直視した現実路線には脱帽せざるを得ない。

最近、南、東シナ海での領有権問題の根差すところは、領土問題よりも資源の確保が重視されている。

海底の掘削に無駄な投資をすることよりも、何処からも邪魔されることなく、中国の勢力圏、新疆ウイグル自治領に隣接する上記3国から、直接パイプラインで、将来にわたり国家消費量の半分にあたるエネルギーが確保できると云う話題は、中国にとって、たとえ話を半分に考えても捨てがたい朗報であると思考する。(11月28日、産経新聞)

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