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エドワード・ムンクの「叫び」競売に

Munch1

今朝(2/22)の新聞報道で何故か世界的に有名になったノールウエーの画家エドワード・ムンク(Edward Munch,1863-1944)のパステル画、「叫び」(screm)が、来る5月2日、ニューヨークのサザビーズ(Sotheby’s)に於いて競売にかけられることを知った。(写真)

今回競売される作品は現存する同題4作品のうちの一つであるが、サザビーズの予想では、此の絵に8000万ドル(邦貨で約64億円)の値がつくのではと予想している。

何故この絵がこれほど有名になったのかは謎である。

世間で言われているようにこの作品を「人間の極端な驚愕の一瞬」の象徴的表現を描写したものとして見る者に訴える素質は認められるが、この人物が一体何を見て驚いているのかは判らない。

主題は両耳に手をあげて驚いた表情で何かを叫んでいるが、前景は全く描かれてなく「不明」であることもこの作品にミステリアスな要素を吹き込んだのではと思われる。(驚かれている相手は鑑賞者かも知れない)

それが「橋の上」なのか、或る建物のボーチ上なのかも不明。後ろから付けて来る二人の人物の意味も不明だが、画面上で最も顕著に認められるエレメントと云えば、極端な遠景手法と、渦巻き状の描線と鮮明な色彩である。

19世紀末、ムンクが最も親しくしていた画家たちはピサロとスーラーと云われているが、筆者はムンクの表現の中に、むしろ、ゴーギャンやゴッホの手法の影響を見るような気がする。

第一次戦争終結の頃、このムンクの「叫び」が有名になり、多くのモノクロの版画が市場を賑わしたことが知られている。

今回の作品はノールウエーの実業家のペター・オルセン氏(Petter Olsen)の蔵品で、父親がムンクの後援者であったと云われる。

現存4作品の3点はすでにオスローの美術館に所蔵されていて、今回のオルセン氏の作品は唯一のプライベート蔵品であることも競売での人気の理由である。

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