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東大寺法華堂宝物「宝冠」修理完了

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奈良東大寺法華堂(3月堂)国宝、奈良時代「不空間羂索観音立像」(ふくうけんさく)立像の化物(けぶつ)を含む宝冠が立派に修理完了したことが各新聞に掲載されていた。

この宝冠は全てが銀製で、表面には鉱金が施され、誠に緻密な技術が発揮された、我が国、奈良時代工芸の粋と称えられる物である。

宝冠の高さは約88センチで、その中心には仏像(けぶつ)の大きさは約24センチと云われている。

この宝冠には水晶や翡翠など一万個以上の宝石で装飾されている、他に類をみない立派な工芸品であり、勿論国宝に指定されている。

財団法人美術院が平成22年末から修理を始め、永い間に付着したほこりを除去、失われた部分も捕逸して修理を完了した。

来年1月にもとあった仏像の頭上に戻されて、法華堂内部は再び、一般に公開されるとのことである。

東大寺ミュージアムの梶谷亮冶館長は“ここまでキレイな状態で当時から保存されているのは、他に類を見ない、改めて神々しさを感じる”と述べているが、

この宝冠が一度盗難に遭い大問題となったことには触れていない。

実は、昭和12年の2月堂のお水取りの頃、その隣の3月堂に泥棒が侵入、3メートル以上もある仏像に梯子をかけてこの宝冠を持ち去った事件があった。

東大寺が盗難に気づいたのは3月になってからであったらしい。

これは当時の大ニュースとなり、新聞紙面をにぎ合わした。

しかし、事件の詳細はそれきり沙汰やみとなったが、盗人は、一旦古物商に持ち込んだが、その古物商が西井某氏に換金を依頼したところ、西井氏が品物が只者でないことを知り、知人の田万弁護士に相談した。

それが、当時の清水公俊管長の知るところとなり「宝物」は目出度く東大寺に戻ったとのこと。

しかし、実際の事件の展開の詳細は不明。

伝えられるところでは、この宝冠が発見され、東大寺に戻されたのは、事件発生より6年後の昭和18年の9月で、時効成立の半年前であったと云われている。

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