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ユーロ経済圏の危機

本日、5月29日、世界のマスコミが一斉に「ギリシャ・デフォルト」が現実問題となりつつあることに警鐘を鳴らしている。再選挙の結果に関係なくギリシャはユーロ圏にとどまる可能性が少なくなっていることは確実である。

ellas(エラス)が対ユーロでどのくらいの価値なのかは知らないが、ギリシャが、もしユーロ離脱となれば、もとの通貨「エラス」に戻って、恐らくその価値は切り下げられ、その後は、輸出では有利だが、生活に不可欠な資材や原料輸入に少なからず不利なことが顕在化する。

ギリシャが日本のように資源に乏しい国であれば、たちまちにして国家経済に影響がでて、国の存続さえもが脅かされることになるだろう。

そもそも、最初から「ユーロ構想」には難点が多いとされてきたが、今やその危惧が現実のものとなりつつある。ユーロ圏参加国がお互いに、10年間以上戦争もなく平和でいられたのは「ユーロ」のお陰と云えない事は無い。

人間の本能的欲望(金銭欲)を無視して、10カ国以上が一つの通貨で結ばれるとは、理想であって、現実性に乏しい。今となって、最初から参加しなかったイギリスのサッチャー女史の先見性と決断力に脱帽したい。

我が日本もギリシャを対岸の火事とみて 楽観的ではいられない。財務省は28日、政府全体の資産と負債の状況をまとめた2010年度の「国家財務状況」を示した。

負債は前年度比23兆3千億増の1042兆9千億円で、3年連続で過去最大を更新。負債のうち、国際を含む公債残高も過去最悪で、38兆1千億円増の758兆7千億円。

いくら日本の負債額は他国と比較対象にならないと云ったところで、この数字は世界最悪であることに間違いはない。

次に控えるのはスペイン。その国債の利回りが(10年)一時、6.5%に急上昇となった。

スペインの場合は不動産バブルの崩壊と景気の悪化で銀行の不良債権が膨らみ、国内3位の銀行、“バンキア”が実質国有化されるとの見通し。スペインはユーロ圏第4位の経済規模なので、ここでの危機が顕在化すればギリシャどころではなく、世界経済や金融市場の混乱は必至と、今日の毎日新聞は報じている。

バンキアの国有化は殆ど確実視されていて、公的資金の投入となるが(1兆9千億ユーロ)、この形は以前のバブル崩壊のスタイルに酷似している。

今月17日、アメリカの格付け会社ムーディースはスペイン16行を一斉に格下げした。又。スタンダード・サンド・プアーズも25日“バンキア”の格付けを投資不適格の「ダブルBプラス」に引き下げるなど、金融システム不安が広がり続けている。

スペインの失業率は24%を突破、今後は企業倒産の多発など、景気のさらなる冷え込みが懸念されている。

ギリシャに続いてスペイン経済が危なくなると、今後はそのあとに控えている「落第生国家」は少なくなく、愈々、世界的な経済問題が懸念され「ユーロ」存続問題が真剣に話し合われる状態にならないとも限らない事を憂慮せざるを得ない。

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