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シェール・オイルが世界産業を変える?

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シェールガス(shale gas):泥岩に含まれる天然ガス。泥岩の中で、特に、固く、薄片状に剥がれやすい性質をもつシェール(頁岩)に含まれることから、シェールガスと呼ばれる。
(注)通常の油田・ガス田以外から生産される天然ガス。すでに一部では商業生産が行われているもの(タイトサンドガス、炭層メタン、バイオマスガス、シェールガス)および今後商業生産が期待されるもの(メタンハイドレート、地球深層ガスなど)を含む。

頁岩層の微細な孔に含まれる天然ガスは10年ほど前の技術では簡単に採取することが難しいために放置されてきた。

今世紀に入って、アメリカでこの採取技術が見出され、それ以後、一転してアメリカの天然ガス生産は増加し始めた。

日本もこれまで液化天然ガス(LNG)の輸入を中東やロシアに依存してきたが、シェールガスの供給がアメリカ、カナダから安く調達できることになると、高い石油に頼っていた日本のような、世界中の非生産国と産出国との関係が大きくかわってくることが考えられる。

筆者は専門外なので、シェールオイル(Shaleoil)とオイルサンド(oilsand)をどのように区別して定義ずけるかを知らないが、オイルサンドに関しては世界の分布図ではカナダとヴェネズエラがその大半を産出するとされている。

中国でもシェールオイルの産出は確認済みであるが、技術的な関係から国営頁岩石油公団がカナダとの輸入交渉に入っていることが判明している。

本来ならば、世界中の天然ガスの需給関係は崩れ、今頃では、スポット相場が暴落しそうなものだが、昨年の東日本震災以後、次々と日本での原発が停止状態となった関係から日本の天然ガス輸入量が前年比52%も増加している関係から急激な相場変動は今のところおこっていない。

頁岩オイル抽出技術が今後順調に進めば、過去1世紀続いた産油国と非産油国の力関係に変化が生じ、天然ガス価格は石油と比較して八分の一の価格で、今後は石炭とも競合できることが予想されそうである。

今後は天然ガスが石油に代わって自動車の燃料として使用され、特にアメリカでは既に天然ガス火力発電所計画が机上の話題にのぼっているとのこと。

天然ガスを圧縮した圧縮天然ガス(CNG)を燃料とする自動車も発明された。

1980年以来続いた、オペックとメジャー石油による化石燃料価格のスペキュレーション時代に幕が降り、新しいステージに移行しつつあることが肌で感じられる。

“Gas to Liquid”(GTL)、即ちこれまでは液体燃料の時代であったが、ガスを液体として自動車や飛行機に使用する時代が到来、将来性が宿望されている植物を媒体とする燃料や、エタノールの本格的研究と合わせて「燃料革命」が始まろうとしていることに注目して、今度こそ我が国が世界の潮流に乗り遅れないことで「世界の強国」の位置を確立することを切望するものである。

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