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南鳥島沖でレア・アース大量発見

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本日(6/29)の産経新聞によると「日本の最東端の南鳥島(東京都小笠原村)周辺の排他的経済水域(EEZ)内の海底に、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)を大量に含む泥の大鉱床があることを東京大の研究チームが発見した。」記事を見た。これで日本も“資源国と云われる豊かな国の仲間入りができたのではと”思えば嬉しい。

これは、国内の年間消費量の200年分を超える埋蔵量とみられ、採掘が実現すれば中国からの輸入依存を脱却できる可能性がある。

中国は最近まで世界のレア・アース資源の90%の一大資源国で、これを武器に種々の外交戦術の持ち駒として利用したいと思っていたところ、中国のレア・アースの最大顧客に逃げられてしまうことで、心中穏やかでないのではと考える。

最近では新潟県沖合に天然ガスの掘削も始まったと聞く、廉価な産業資源の確保で今後の産業復興を期待すること大である。

 (発見したのは東大大学院の加藤泰浩教授(地球資源学)ら。東京都内で開催中の資源地質学会で28日、発表した。

 国際共同研究などで採取された南鳥島周辺のEEZ内の海底ボーリング試料を分析した結果、島の南西約310キロ、水深約5600メートルの海底の泥に最大約1700ppm、平均約1100ppmの高濃度でレア・アースが含まれることを突き止めた。)産経新聞

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福井県大飯原発再稼働急ぐな!

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今日、6月27日、関電の株主総会が大阪市で開催される、大阪では筆頭株主大阪市、東京では東電の筆頭株主、猪瀬直樹東京都副知事が出席するとのこと。

京都からは市長の門川大作氏が出席、脱原発依存態勢の早期構築などを求めるらしいことを京都新聞で見た。

関電の総会では恐らく、再稼働が近日中に決定している、福井県の大飯原発の安全性が問われるとは思われる。

大飯の再稼働では最近、周辺の活断層調査が不十分だとして、再稼働に反対意見が多いことが報道されている。

耐震安全性の不備を指摘している石橋克彦神戸大名誉教授(地震学)と渡邊満久東洋大教授(変動地形学)らが26日の記者会見で、大飯原発に関して、「地震に対する想定が甘く、活断層調査も不十分」との指摘し、石橋氏は「大飯原発のある若狭湾沿岸は、活断層が集中し、国内でも地震多発地域」として注意を喚起、、この原発所在地付近には、海から陸に続く三つの活断層があるが、耐震設計で想定する最大の揺れ(基準地振動)は、そのうち二つの活断層しか考慮にないのではと憂慮をあらわした発言をしている。

さらに石橋氏は「電力会社は自分に都合のよい計算しかしない。過去に原発で観測された最大加速度1699ガルを考慮に入れるべき」と主張した。

京都新聞によると、(6/26)“原発直下破砕帯再調査を”産総研、杉山雄一氏の意見として、現地捜査を行った経済産業省原子力安全・保安院が関電に提出を求めている「近辺破砕帯の写真」に付いて関電の関係者が“写真を探しているが見つからない”との返答に憂慮し、これには法的な強制力はないが“データーの要請は情報収集の一環”で重要としている。

今月初め、渡邊満久東洋大教授が、周辺で破砕帯がずれる危険性を調べた1985年関電が提出した、大飯3、4号機の増設申請書に掲載された調査図面の原図と破砕帯“としていることで関電の姿勢が不誠実だとの批判が出ている。

保安院専門家の意見では「現地を調査すべき」との強いものであるが、政府も関電も大飯原発を本格的に数日内に再稼働させる(7/1)と云うが、それに付いても本日の株主総会で討議されるべきと考える。

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アン・パメラ・カニングハム

Cunnigham

アメイカ初代大統領ジョージ・ワシントン所有の合衆国憲法、権利法案書類の他、大統領自身の手書き文書を含む一冊子が去る22日、ニューヨークで競売会社「クリスティーズ」により競売にかけられ、米国の文書類落札額最高額の982万6500ドル(約7億9000万円)で売られた。

この冊子には憲法条文、憲法修正案、1789年の連邦会議記録の他、ワシントン自筆の「大統領の責任についての意見」が含まれている。

クリスティーズの古文書課の責任者、トーマス・レッキー氏はこの「憲法文書」は3通知られているうちの一枚で、他は,第三代大統領、トーマス・ジェファソンと最高裁判所判事、ジョン・ジェイ両氏に渡ったことが知られていると云う。

この古文書は2007年に他界した、ペンシルヴァニア州のリヒター・デートリッヒ・ジュニア(Richard Dietrich ,Jr.)の遺品が競売にかけられたもの。

クリスティーズは最初、落札価格を300万ドル近辺に見積もっていたが、実際は予想値の2倍以上の値がついたことになる。

さて、これの落札者であるが、多くの新聞報道では、ワシントン旧邸宅を管理する非政府組織となっているが、これはヴァージニア州に本拠を持つ「マウント・ヴァーノン婦人連盟」のことである。(The Council of the The Board of the Mount Vernon ladies Assosiation of the Union)

この組織は1875年5月1日、アン・パメラ・カニングハム(1816-1875)に依って結成された“マウント・ヴァーノン婦人保存会”のことである。

この保存会結成の由来は、1853年ポトマック河周遊旅行中、ボートから眺めた、ワシントンの旧邸が、あまりにも惨めなまでに放置されていることを嘆いた母親が、その頃、落馬事故で不具の身であった娘、パメラ(30)宛てに書き送った手紙から始まった。

それをを受け取った娘のパメラ・カンイングハムはすぐさま、アメリカの聖地とも云うべき、初代大統領の邸宅と領地を買い取って保存する婦人運動を開始する決心をたてた。

当時、ジョン・オーガスティン・ワシントン(ジョージ・ワシントンの遠縁の甥)の所有になっていた領地、邸宅と墓所を20万ドルで買収することには成功した。

19世紀の女性の社会的地位は信じられないように低く、教育に携わったり、政治的活動も制限されていた時代に、全米の女性に語りかけ、アメリカで最初のNPO団体となった。

従ってこの団体の実現までには長い道のりの苦労があったことは多くの文献から知られている。

毎年、多くの見学者を世界中から集めて“マウント・ヴァーノン”をアメリカ屈指の観光地、学術的研究所として運営する、The Mt.Vernon Ladies association”

の存在は、今ではアメリカ女性の誇りとして全米で知らない人はいない。

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若林亜紀著「ドロボー公務員」を読んで

公務員給与はもともと民間給与を参考にその標準がつくられたと聞いている。

それなのに何故、彼等の給与や退職金が民間のそれらに比較して高額なのか?

このカラクリについて、“泥棒公務員”の著者、若林亜紀サンは、「国の人事院や地方自治体の人事委員会の調査は、民間の課長の給与にあわせて、公務員の課長級の給料を決める。このとき百人以上の民間企業なら課長以上の管理職の割合は平均9パーセントである(連合総研調べ)。ところが、公務員なら、国では三分の一、地方では三分の二が課長補佐以上の管理職待遇である。

民間の出世競争を勝ち抜いた管理職の給与を、年功序列で自動的に昇給する役所の中高年全員に払うのである。役所には部下が一人とかゼロといった、年功序列で給与だけは課長待遇と云う“名ばかり管理職”がたくさんいる。

つまり、若林サンは、民間の場合、数十年、真面目に働いて、経営者に認められた10人に一人以下と云う資格を云うが、公務員の社会では民間での課長待遇と云う資格の認定を無視して、全く良いとこ取りで決めている事が問題だと主張する。

国家公務員の場合、三分の一、地方公務員の場合、三分の二が課長補佐以上の管理職待遇で、そこには競争の理念はなく、ただ「年功序列」で、自動的に時の経過とともに昇給し、リストラの心配もない。

最近IMFとEUから資金援助を受けることとなったギリシャの財政破たんについて、若林サンは、2010年5月10日の「アエラ」記事を引用して、ギリシャと我が国の公務員待遇の類似点を以下のように指摘している。

我が国の公務員の給料には、基本給のほかに、さまざまな手当てがつき、おおむね基本給の1.5倍に手当額が膨らむ。(ギリシャの場合:3倍)

その主なものは、配偶者手当や住居手当、役職手当が主だが、地方によっては,精勤手当、窓口業務手当、外回り手当などあまり民間では聞いたことのない待遇が入っている。

公務従業者の平均年収は一千万円を超えて、民間平均の2倍以上で、その源泉は国民が支払う税金である。

ランドセル・メーカのクラレの調べでは、親が子供に希望する就職先が「公務員」である。

我が国の財政を圧迫している二大要因は、高額な公務員人件費と高齢化にともなう社会保険給付であるが、後者の場合はなかば不可抗力、しかし、公務員の待遇については人為的な変革が可能で、これを是正しなければ日本も将来ギリシャのようになるのではと恐れる。

民主党は政権交代時のマニフェストで、「公務員の数は減らさないが、総額人件費を二割削る」と公約したが官公労の反対で未だ実現されていない。これに付いても若林サンは、“国際的な常識からみれば、公務員を大胆に首切りし、人件費は四割減にすべき”と主張する。

これも「官公労」の援助をもらって、2年前に政権を奪取した民主党に期待する方が無理な話、それを自党のマニフェストで公務員給与を二割減らすと発言した時点から民主党は国民を欺いていると云わなければならない。

戦後日本政府が言い出した特筆すべき大ウソは二つある、一つは「非武装中立」と、それに「終身雇用」であると筆者は思っている。

終身雇用ならば、競争のない無風地帯のような「役所」に勤めて、一日でも永く努めれば定年時にはどれ程の退職金がもらえるかは計算機を使はなくとも判る。

若林サンが特に指摘する、“役所の幹部ポストは公募が世界の常識“の意見には筆者は賛成の立場である。

世界の主要国では、役所の課長や部長などの上級ポストは、原則として公募である、組織内だけで公募されることもあるが、インターネットなどを通して外部に開放されることの方が多い。

アメリカでは入庁して、そのままいられるのは係長クラスまでで、課長以上のポストは、政府任用で決まらない限り、公開の試験で採用される。

従って、それ以上のポストを得たければ、一度退職して、公平な立場と資格で上級職を目指せるシステムには賛同したい。

明治以来営々と築き上げた日本の官僚のシステムはトーチカのように堅固でありおいそれとは外部からは入れないように守られている。

「許認可」付与こそが役人の持つ既得権であり、その牙城はおいそれとは崩れないものである。

国民の税金で生計をたてていながら、システム上、彼等は国民より上司の立場にいるかのように錯覚している公僕達のメンタル矯正は難しい。

(若林亜紀著”ドロボー公務員”、2011年発行、ベスト新書)

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国会議員の特権の是非

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毎日新聞が報じるところでは、すべての国会議員に支給されている私鉄やバスの「無料パス」に関して、発行元の日本民営鉄道協会(民鉄協)と日本バス協会(バス協)が“負担公平の観点から利用者の理解を得にくい”として衆参両院の事務局に、出来れば今後、「廃止」か「自己費用負担」にしてほしいと打診していた事実が判明した。

この事を「毎日」が両事務局に問い合わせたところ、“打診は口頭”で“正式な要請”とは受け取っていないと云う趣旨の回答を得たとしている。

日本には、既に以前のような国有鉄道は存在しないので「民鉄協」と云う名称も改めるべきだと思うが、今のところ、国会議員には、国会と選挙区の間の移動、公務出張に交通機関を無料で利用する特権が付与されている。

JRや航空各社には、衆参事務局予算(税金)から年間約13億円が支払われている。

私鉄に乗れる「鉄道軌道乗車証」は1946年(田中角栄首相当時?)、「バス優待乗車証」は1961年に、それぞれ衆院側が交付を依頼して始まった制度と云われている。

国有鉄道や、JALが国有航空会社だとすれば、国の為に身を挺して働く議員を優待することの理屈も通らない訳もないだろうが、今や、すべての交通機関は、市営、都営バスを除外すれば、全てが完全に民営交通機関ある。

衆議院が民営機関に依頼して始まったこの様な「優待パス」システムは、筆者の考えるところ、その要請に応じた企業側も含めて「委託贈収賄」の確信犯ではないかと思える。

さる国会答弁で、此の事を糺した議員に対して、野田首相は、“こんなことも含めて、与野党で、お互いに胸襟を開いて話し合いましょう”と答えたとの事だが、それは、そんなに難問題でないと筆者は考える。

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コムストック・ロード

Comstock_lode 19世紀の炭鉱夫

ヴァージニア・タウン(Virginia town)がアメリカ西部ネヴァダ州にあるのに疑問を持つのは当然だが、事の始まりは、カリフォルニア・ゴールド・ラッシュ(1849年)の10年後、の1859年、“シックス・マイル峡谷”(six-mile canyon、当時、ユタ州)にある、マウント・ダヴィッドソン(Mt. Davidson)の傾斜地で、パット・マックローリン(Pat McLaughlin)とピーター・オライリー(Peter O’Reilly)によって発掘が始まった。

この場所が後日、ヴァージニア・タウンと呼ばれるようになったのは、或る、酔っ払いで有名だった金鉱探し、ジェームス・フィニー(James Finny),通称、”オールド・ヴァージニー”(Old Virginny)の名前からきていると云われている。

或る日、ヘンリー・コムストック(Henry Comstock)がつまずいて偶然発見したと云う巨大な銀鉱石からこの採掘地がそれ以来、コムストック・ロード(Comstock Lode)と命名された。

金の発見に続いて、その辺一帯に青いネバネバの粘土層があることで採掘者を悩ませていたが、その成分を調べたところ、それが銀を含有した粘土で、1トン当たり2000ドル(当時)の価値があることが判った。

あれやこれやで、この話が急に広がり、リンカーン大統領の知るところとなった。人口過疎で憲法上無理があったが、ここに大統領命で、南北戦争(1861-65)の最中の1864年10月31日、ネヴァダ州が誕生した。

間もなく、デンヴァーから、或いは、サンフランシスコから次々と探鉱者が押し寄せて、人口が急増、それ以来、Virginia Cityが誕生した。(人口、3万)

薄汚い労働者の中から多くのインスタント・ミリオネヤーが誕生、そこここでマンションやエレヴェーター(”rising room”、当時の名称)付きの豪華なホテルが立ち始め、それに伴って輸入家具やニュー・ファッションが流行、更には鉄道までが敷設された程で、正に一夜にしてブーム・タウンが誕生した。

この地で最初に金鉱を発見したのはモルモン教徒で、それは1850年春であった。その頃は、この地はゴールド・キャニオンと呼ばれていた。

ヴァージニア・シティーでの鉱物発見の規模は10年以前の所謂”カリフォルニア・ゴールド・ラッシュを遥かに凌ぐもので、特にこの地は、最初にアメリカで「銀」が発見されたので有名である。

ⅰ860-1880年迄にコムストックから採掘された鉱物の合計は約698万トン。1877年のピーク時には、金が、1400万ドル、銀が、2100万ドルと推定されるが、その3年後の1880年にはほとんど掘り尽くされたれと云われる。その以後では、大仕掛けの採掘(地下1000メートル)が採用され、1922年頃まで続いた。

残念にも最初に一攫千金を目指した連中はその後、富を使い果たし、ご多分に漏れず不幸な人生をたどったが、これ以後、ネヴァダ州は”Silver State”の別名で呼ばれるようになった。

この「ボナンザ」によって成功を収め、富豪になった人の中に、ジョージ・ハースト(George Hearst)がいる。彼は3人で会社を興し(Hearst,Heggin,Tevis and Co.,)アメリカ第一の鉱山会社となった。

後に、新聞王と呼ばれ、ピューリッツアー(Joseph Pulizer,1847-1911)と新聞界の覇を競い合った、ウイリアム・ハースト(William Randolph Hearst)はジョージ・ハーストの息子である。

又、銀男爵(silver baron)の異名をとりカリフォルニア最初の百万長者となったアルビンザ・ヘイワード(Alvinza Hayward)もコムストックで財をなした僅かな一人として知られている。

現在では、当時の鉄道(The Virginia & Trukee Railroad)がヴァージニア・シティーからゴールド・ヒルを往復し、多くの建物群も保存されて,ネヴァダ州の歴史的文化地区として観光名所となっている。

(参考文献:History of Virginia City, Nevada and Comstock Lodeより抽出)

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プルトニュム汚染国「イギリス」

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昨年の福島での大震災の大凡2ヶ月後の平成23年5月6日、菅直人民主党の首相は首相官邸で緊急期記者会見を行い、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)での全ての原子炉の運転停止を中部電力に要請したことを明らかにした。その理由として“この地域は30年以内にマグニチュード8規模の東海地震が発生する可能性」は87%と極めて高い”と云うものであった。

驚いた中部電力は翌日、臨時取締役会を開いて討議したが、いずれ勝ち目がないと判断、断腸の思いで(推測)政府要請を受け入れた。

原発が停止中でも大地震、大津波の際には被害ゼロでは収まらないことは昨年の東電の原発現場での結果を見れば判るはずにも関わらず、首相の気まぐれ発言で、中部電力は現実に「営業損失」を蒙った結果に終わった。

日本全国何処でも何時地震が起こっても不思議はない。その意味で日本には原発は不向きな代物である。

日本人が智恵を絞って造った原子炉で被害が出たのなら自業自得ともとれるが、安全を確かめないで、アメリカの要請に応じて買わされた原子炉で苦渋の思いをさせられ、苦情も云わない日本の政治家には驚きと、憤りを覚えるのは、ただ筆者ばかりでないはず。

毎日新聞、去る4月8日の社説「再稼働新基準」によると、野田佳彦首相と3閣僚が4月6日に決定した原発再稼働の判断基準は“大飯原発3、4号機だけのものではない。(今後は)国内の全原発の再稼働に適用されることになる。”と指摘、さらに、“それほど基本的な基準であるにもかかわらず、作成を指示してから正式決定までに費やした時間はわずか3日間、国民の安全にかかわる重要な基準を決めるやり方としては、あまりにも拙速で、場当り的だ。”

この政府決定には云うに云われぬ諸々の問題があるだろうが、昨年、急に菅直人首相の気まぐれ発言で、急きょ浜岡原発を停止させ、今度は安全の確証もないまま大飯原発を再開させる民主党の政策には疑問を感じざるをえない。

同じ4月8日の毎日新聞の一面記事に、英国イングランド北西部、核燃料再処理施設など、英国最大の核複合施設があるセラフィールドの南東約20キロ、鮮やかな緑の絨毯を敷きつめたような丘陵地帯、で酪農を営むデーヴィッド・エルウッド氏(55)、英国政府が1986年秋に導入した羊毛の放射線検査開始以来、この地域で飼育されている羊の出荷規制されていることを述べ、検査官が羊の頭部にガイガーカウンターをあてて放射線量を測定、1キロ当り1000ベクレル以上なら、即刻に羊の頭に赤ペンキを塗って出荷停止を宣告される厳しい規制に悩んでいるとのこと。

同記事によると、セラフィールド地域はこれまでに2度、原発の災禍に見舞われている。

最初は、この地方がウインズケールと呼ばれていた1957年頃起きた原子力発電所火災と26年前に起きた、ソ連のチェルノブイリ原発事故と云う。(しかし、チェルノブイリは当地から東に、2000キロも離れている。)

筆者は“ウインズケール原発火災”のことは始めて知ったことであるが、それから、55年も経過した今日でも、その周辺の土壌や、羊毛からセシュウムが検出される事実を知り今更ながら原発被害の恐ろしさを知らされた。

この地方でのセシュームによる被害状況が果たして何に起因するのかは詳しくは知ることは出来ないが、当地の近隣に、英国最大の核燃料再処理と核複合施設にも疑いの目を向けざるを得ない。

ここでの原発の火災事故は、1957年10月に起きた。核兵器用のプルトニュームを製造していた黒鉛減速炉2基のうち、1号機で火災が起き、複数の核燃料棒が溶解、その結果、炉心からヨウ素やセシュームなど大量の放射性物質が屋外に放出された。この国際評価尺度は、79年のアメリカのスリーマイル島事故と同じ「レヴェル5の重大事故と云われている。

英政府の資料によると、1986年のチェルノブイリ原発事故の直後、セラフィールド地区では、1平方メートル当たり4000ベクレル以上のセシュームが観測された。

コープランド郡のトップであるウッドバンド氏“”相次ぐ事故で、セラフィールド地区が「核汚染地帯」と云う烙印を押されてしまった“と嘆く。”火災事故後、チョコレート工場が移転、5年前に持ちあがったチーズ向上誘致話も結局は立ち消えとなり、将来もこの「烙印」を消し去ることは難しい“と極めて悲観的。

セラフィールド地区の東に隣接する、“ピ-ターラビットのふるさと”と知られる湖沼地帯は今でも観光客でにぎわい、「湖沼地帯ブランド」の乳製品が売られているが、“セラフィールドブランドでは到底客は寄り付かないだろう”とウッドバン氏。

86年以来、羊、牛肉に厳しい販売規制が引かれた。肉牛の出荷規制は数カ月後に解除されたが、体重比で牛よりも多くの牧草を食べる羊の出荷規制は長期に及び、消費者の買い控えで食肉の値段が半値まで暴落したと云う。

しかし、日本では最大の課題とされている除染や土壌改良はここでは行われていないらしい。それは、コストがかさむ割に効果が少ないのが、その結論。

さらに、上記の「毎日」の記事を通読して、ウエールズの住民の意見は、“原発は要らない”とのハッキリとしたメッセージを感じた。

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大阪市バス民営化問題

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公営市バスの採算性を検討していた大阪市は、運営するバス139路線のうち、一定の需要が見込める58路線(40%)を民営化する方針を公表した。

これに依って今後は複数の民間企業への分割譲渡を検討することとなる。

残りの81路線は原則廃止か、一部の路線に就いては何らかの代替措置を検討して維持に努めると云うのが今回の市バス行政の抜本的改革案である。

大阪の市バス料金制度の特徴は、料金大人200円均一制を維持していることである。その理由は全く不明だが、この点、近郊の大都市、神戸や京都とは違っている。

全体で139の路線があって、黒字経営は僅かに3路線。バス一キロ当たりの走行費、平均980円とは驚きで、それを知りながら何の改善策も行おうとしなかった大阪市行政の怠慢ぶりは論外と云わなければならない。

過去29年間も赤字続きで、11年度の赤字は34億円、いくら親方日の丸といえども、改善策なく、このまま継続することは許されない。

今回、民営化を考えている58路線は、鉄道のターミナル駅と接続する主要路線なので、廃止しても継続に手をあげる民間企業の獲得には手間はかからないだろう。

しかし、そのような好条件の路線に於いても年間収支が12億円の赤字であるとのこと、これは常識的に考えて、全くもって不可解である。

残りの81路線は、もとから採算があわないので、何とか大阪市が6億円の補助金を支出して助ける考えだが、これでは正に。“焼け石に水”に終わること、火を見るより明らかと云わざるを得ない。

これの源泉は正に「民主党」行政を支えてきた、労働組合のなすがままに放置してきた大阪市行政の怠慢と云う外に無い。

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家屋の断熱こそ節電

エネルギーの節約に関して家屋の暖房、冷房には極端なまで「節約」を強調するが、実際に日本家屋で断熱(insulation)が云われ出したのは永い昔のことではないように思える。

外部温度によって家屋内部の温度が影響を受けないように工夫することでエネルギーを節約することに我々日本人は西洋人のようには注意を払っていなかった。

夏には庭に打ち水をして「涼味」を楽しむことを“風雅”と称して、家の構造には本気で取り組んでいなかった。

最近では、ようやく富裕層の邸宅に窓を二重にして屋内の温度が外部に漏れない工夫がなされ出したが、これも世界的に云ってマダマダの感がある。

二重構造サッシは未だ高価で、おいそれと庶民の邸宅には使われない。

日本家屋の天井にしても、木目の通った杉材を重ねる構造が“数寄屋造り”の粋と云われてきたが、高温多湿の日本の湿気対策には一理あるが、冷暖房には向いていないことは明らかである。

新聞、テレビでも電力節約に電源を切る事ばかりやかましく叫んでいるが、家屋自体の断熱(インシュレーション)のことにはまるで無頓着な印象を受ける。

これに関して、昨年(2011)10月18日産経に“ウレタン発泡スプレー売上高5倍”の見出しでクラボウ製のウレタン発泡スプレーの効用に注目、泡状の断熱材を隙間なくスプレーすることで、従来の固形の断熱材より費用を30%も節約できると報じている。

欧米での民家の主流は石材やレンガである為、それ自体が断熱の役目を果たしているに対して、我が国のように木造モルタル加工では、断熱に弱く、特にガラス窓の面積が広ければ広い程、内部の保温には不向きである。

従って、外壁や天井の断熱はストーブやクーラーと同じくらい節電に効果があることを政府やマスコミは庶民に注意を喚起するべきだと考える。

クラボウのウレタン原液は大阪府寝屋川工場で造られている。会社側ではこれまで住宅建築を請け負う工務店対象のビジネスと考えていたが、今後は一般家庭向けのパンフレットやホームページ作成の力を入れたいとのこと。

同社環境マテリアル部断熱商品課の山本欣一課長によると、この断熱方で、「15年程で元がとれ、断熱性を保ったままなので補修不要」と説明、時間がたつほど優位になることをアピールしている。

将来、一軒ごとの屋根に太陽光発電と二重窓、それに上記のような断熱手法が普及すれば、エネルギーの節約が進むことになるだろう。

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Jewish Power

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最近、日本を訪れた、イスラエルのバラク国防相は、隣国のシリア情勢について、反政府デモへの弾圧を続けるアサド政権は、もはや崩壊を免れないとした上で、シリア国内の混乱がイスラエルの安全を脅かさないよう、事態を注視していく姿勢を示しました。(即ち、イスラエルは傍観者)

此の事から推測すると、 シリアを無援、孤立させて疲弊させることこそ、イスラエルの利益と考えているのではと邪推したくなる。

この二つの国家はレバノンを境にして永い間紛争を続けている。シリア内戦の内情は我々日本人に到底解釈できない宗教的な要素をはらんでいる。

2000年に父の死を継いだ現パシャール・アル・アサドのシリア政府は、自由化改革と守旧の引き締めの間に揺れ、2011年に入って、民主化を求める反政府勢力と武力衝突が起こっている。

7月にはシリア第3の都市オムスで、少数のアラウイ派(シーヤ派の分派)に属する30人以上が虐殺された。

政権の揺らぎで宗派の対立が頭をもたげているとの観測がなされている。

アサド政権はシリアの人口の16%を占めるアラウイ派であるとされる。

シリアの影響の強いレバノン(首都、ベイルート、人口430万)で活動するシーヤ派の強硬派、イズボラの動静が注目される。

イズボラは対イスラエル強硬派として勢力を広めたが、レバノンの反シリア派「3月14日同盟」や、その内の強力なスンニ派政党“Future Movement”の動きが気遣われる。

イズボラは2005年にシリアのレバノンからの支持に回っていた。反シリア派ラフィーク・バリーリ前首相を爆弾テロで殺戮しているが、現在では、揺れているシリアのアサド政府との関係は以前より不安定な状態との情報もある。

そこで、アメリカであるが、筆者の考えるところ、シリアに関しては全て、イスラエルの思し召し次第と云うところでは?

本年の秋の大統領選挙を目前にして、オバマ大統領としても下手な動きは出来ないところ、従って、アメリカはアフガン問題でシリアに介入する余裕がないとは言っているが、本当のところはイスラエルからの国内のjewish powerのロビー活動にも反対が出来ない状態ではと考える。

毎日、数100人の国民がアサド政権の餌食となっているのに、アンクル・サムがどうして行動を起こさないのか?

この辺になると終戦以来「平和主義」を貫いてきた日本人のメンタリティーでは計りしれないものとなる。

人間の非情はキリストの時代から少しも変わっていないことに気づくのみである。

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ギリシャに中国の影

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丁度今から一世紀以前に上海で起こったことがギリシャで始まろうとしている。

アヘン戦争後、英国に敗北を喫した清国は西洋の国々に借りを作って、その替わりに債権国に期限を切って領地を租借した。この典型が香港であった。

ギリシャの危機が世界中の問題になっている、今度は清国が変身した中国がギリシャに45億ドルを貸し付けて、首都のアテネから西へ車で約20分のところのピレウス港を35年間の期限で租借した。(2009年)

ギリシャはユーロ圏にあるNATO加盟国である。中国の海運最大手、中国遠洋運輸(COSCO)の傘下に、PTC(ピレウス・コンテナ・ターミナル)会社が組み込まれ、その第二埠頭を運営することになった。

これは正に中国の租界であり、ギリシャの一角が中国の「治外法権」に近いテリトリーとなった事を意味する。

PTC最高経営責任者は博承求、事務所の壁には胡錦涛国家主席の写真が掲げられている。

ギリシャは半島で、ヴァルカン半島を通って欧州大陸、黒海から中央アジアに通じている、即ち、中国とは陸続きの国である。

COSCOはさらにイタリアのナポリ、エジプトのポートサイドなど、欧州、中東の6か所で港湾運営に携わっているが、このピレウスは唯一、運営権を掌握する港である。この“完全支配”のメリットを生かし、同港を経由する貨物の取扱量は昨年、欧州経済が停滞する中で倍増を記録、今年も同6割増を見込んでいる。

中国とギリシャは去る5日、国交樹立40周年を迎え、胡錦涛主席はパプリアス大統領に「金融危機との戦いの中で、双方の友好協力はさらに緊密になっている」とのメッセージを送った。

ユーロ圏に踏みとどれるかどうかの瀬戸際で、両国の協力関係の継続、深化を誓う中国にとって、瀕死のギリシャこそ中国の格好の“獲物”として映る。

この17日にはギリシャでは再選挙が行われるまで、既に10日を切ったがこれから何が起こるかを世界中が見据えている段階である。

今後、ピレウスで雇用が奪われるのではないかとギリシャ人が恐れていたが、この埠頭で働く従業員千人の内、なんと中国人は管理職の7人のみ。ここでは中国支配を伺わせるサインは全くなく、ここでも如何に中国が巧妙に立ち回っているかがわかる。

第一埠頭はギリシャ国営になっていて、第二埠頭を支配する中国(COSCO)は業務開始に当たり、組合に所属しないギリシャ人を低賃金で採用した。しかしながら今年2月、ここで組合を作ろうとした3名のギリシャ人を即刻解雇した。

中国は現在、バルカン半島に物流網の基点を置き、北部テッサロニキの港や鉄道網の敷設によるインフラに関心を寄せていると報道されている。

ピレウスは中国にとってのテストケースだが、ここで成功を見れば今後は他の地域でも投資のチャンスを探すことだろう。

前述したように、この現象はまさに100年前、欧米列強が清国に租借地を求めて侵略を始めた図式の裏返しのように筆者の目には映る。

もしギリシャがユーロから離脱することになれば、その時こそ、中国はもう一歩踏み込んだ態勢で中近東、地中海、ヴァルカンに進出の機会を探るのではないかと想像する。(“ギリシャ危機と世界”産経6月8日記事より)

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日本製「歯ブラシ」

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最近、歯の治療の為、歯科医を訪ね、ついでに、その歯科医推奨の歯ブラシと歯間ブラシを求めて、帰って使ってみると、その歯ブラシがしっかりとしていて、安く、しかも、使い勝手が良いのに驚いた。

確か一本100円であったが、これは歯科医の客に対する必要経費では、と思った。

これまでは、恥ずかしながら、毎度、妻が買いだめしておいた材料を用いていたが、これを機会に考えなおすことにした。

海外生活中、気づいたことだが、アメリカでは、親が子供の歯に細心の注意を払って育てる。これはアメリカ人の口癖だが、“我々は歯を大切にする、この点、イギリスより優れている”

確かに歯並びの矯正は子供の間にしておかなければ、成長してからでは手遅れになってしまう、それを行うことは“親の義務”であると云うわけだ。

さて、6月9日(土)、産経新聞、「海外磨く、近畿の歯ブラシ」、輸出量・額、二桁増し、と云う見出しで、大阪が歯ブラシ製造の中心地であると書いている。

昨年の近畿圏(2府4県)の歯ブラシの輸出量と輸出額がともに前年比2ケタ増を記録したと大阪税関が発表した。

大阪府は全国歯ブラシ生産量の6割を作りだしている。この地域の各社は他の産地の生産が伸び悩むなか、輸出に最大の努力を払っていると、この記事が述べている。

その中にあって、「特に中国では日本製の高級品を求める富裕層が増えている」と分析する。

税関の調べでは、近畿圏の23年度の歯ブラシ輸出量は前年比11.8%増の1791万本、輸出額は14.4%増の5億900万円となった。

輸出量は3年連続、輸出額は4年連続で延びているとのこと。

国別の量では1位、韓国の41%、2位は台湾で20%、3位の中国は18.1%、その他不明、とのことだが、輸出額では中国は26.3%の2位、これは台湾の26.8%に略匹敵する。

歯ブラシ一本当たりの価格(単位)を輸出国別でみると、中国の伸びが著しく、平成23年は41.2円と、台湾の38.2円、韓国の16円を上回る。

単価では平成19年度では6.7円だったが、23年度では、その約6倍となっていることが判る。

この現象は中国の富裕層だけの問題ではなく、アジア全体に“高級日本製品”思考が及び始めていると、この記事は書いている。

タイやインドネシアなどアジア諸国でも日本の高付加価値品が受け入れ始め、この現象はこれらの国々の生活レヴェルの上昇に比例して起こっている。

因みに、国産歯ブラシ第一号は明治5年に大阪で生まれたとされている。農業の副業として大阪府八尾、東大阪両市を中心に地場産業として定着したらしい。

高機能歯ブラシや歯間ブラシなどを手掛ける、ジャックス(八尾市)は24年7月期の対中国売上高目標を前期比の3倍強と見込んでいる。

専用の生産機械の普及で、日本のメーカーと中国や韓国のメーカーとの技術的な差は小さくなってきたが、日本製の場合、品質基準が厳しく、不良品が極めて少ないところに日本製品の強みがあると専門業者の弁。

デジタル家電や、白物と云われる電気製品等については日本製はアジアの格安品に押されがちな“日本のモノずくり”だが、「口に入れる歯ブラシだからこそ、メード・イン・ジャパンの信頼性がものを云う業者の主張を評価したい。

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和紙の魅力を世界に伝えよう!

永い世紀にわたって日本が作る世界に比類無きものの中に「和紙」がる。全国各地で出来る手漉き和紙を中心に、約1000点の和紙を収録した「日本の心 2000年紀 和紙総鑑」(全12巻、限定800セット)が世界的に好評を博している。(6月8日毎日)

「2000年紀和紙委員会」(事務局:京都市中京区)が発刊したこの和紙総鑑、関係者は予想以上の反響を受けていることに驚いているとのこと。

出版されて以来、海外の公的機関、ルーブル美術館、ドイツ国立図書館などからも注文が相次いで入っている好評ぶり。

和紙は確かに日本人の感性を伝える世界的芸術品であるとかねがね筆者も思っていた。何故なら和紙は強靭で、しなやか、しかも西洋紙のより酸化しにくく長持ちがすることでも優れている。巻紙にして昔から手紙に使われてもボロボロに分解することなく1000年近くも保存されている古文書類を見ればそのことが良く分かると云うもの。

同委員会は全国の和紙製造業者などが集まって2001年に発足。それは西暦2000年の節目に、世界に誇る和紙文化を集大成し未来残そうと立案、約12年をかけて和紙の大図鑑を完成、それを昨年発刊した。

全国各地で作られる手漉き和紙を中心に、機械すきでも手漉きの品質に迫る特殊紙なども加え、84産地から計1058点の原紙見本(30x20センチ)を収録。

それに、それぞれの製造者や紙と特徴、用途、製法、歴史などを克明に解説。全巻の英訳も掲載している誠に念の入った刊行物である。

税込み価格が35万円と云う高価な製品ながら、これまでに国立国会図書館、国内の大学、製紙メーカーなどに約170セットを販売した。

今年に入って、海外向けの販売も本格化、国立博物館、美術館、図書館など約150施設にパンフレットを送ったところ、ルーブル美のグラフィック・アート印刷部を皮切りに、英国国立図書館やアメリカ議会図書館なども相次いで購入した。

手漉き和紙の製造業者は最近になって次々と少なくなり、現在では全国で250軒程しかない。ご多分にもれず後継者難だが、この様な「見本帳」があれば、技術が一旦途絶えても復元できる可能性がある。

石川満夫実行委員長は「21世紀の日本の生活文化で、新たな姿で和紙が使われるよう願いを込めて編纂した。実際に紙を手にとってもらうことで、新しい紙が作られたり、新たな用途も出てくるのではないか。国内だけでなく海外にも飛躍出来れば」と期待を込める。

問合せ先は同委員会販売事務局:電話:075-221-1070、月曜休みとのこと。

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スペインの再エネ対策

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「持続可能社会への挑戦」{上}、6日の京都新聞を見た。

このきじの内容は京都商工会議所の欧州ミッションの報告で、スペインのコラデラス風力発電所の事業内容に就いて述べている。

京都府は数年前、京都府伊根町に大型風力発電を試みて失敗した経験から、自然の再生エネルギーの勉強にこの地を訪れ、スペインの再生エネルギー利用状況がある面、我が国より進んでいることを発見したとある。

スペインには電力の固定価格買い取り制度1998年から始まり電力会社の買い取りを義務化して原発への依存度を下げてきた。

2010年の発電状況構成比を見ると。

再エネ:32.4%、天然ガス:31.7%、原子力:20.6%、石炭:8.6%、石油:5.7%となっている。

トップを占める再エネの内訳:風力:14.6%、水力:14.1%、太陽光:2.2%。

再エネによる発電ポテンシャルには驚くが、太陽の国、スペインにしては、太陽光発電の割合が少ないのには何か理由がるのだろうか?

このコラデテス風力発電所であるが、ここだけで9750万キロワット時で、3万所帯分の電力を賄っていると云う。

この様な風力発電所は全国に約750か所存在、太陽光発電施設は5万一千か所以上、それに水力を加えた再生エネルギーのポテンシャルが国家の32%増の発電を賄っていると云う。

京商団員の注目を引いたのは、産業が全くなかった村が風を生かして発展して、近くに産業団地も生まれた事例。

コラデテス発電所の周辺一帯は自然公園で、発電所には住民の為のPRセンターもある。

レッド・エレクロリカ社の再エネコントロールセンターには大型のモニターがあり、スペイン全土のの再エネとコ・ジェネレーション(熱電併給)の発電状況と需要の推移がモニターに映し出される仕組み。数人の監視員が常駐して制御に当っている模様に視察団員も目を見張った。

前日の気象予測で発電量を推計、当日の需要に合わせて、原子力や火力で補う仕組みにも態勢が取られていることは懸命な対処方法だと筆者も納得する次第。

日本のように、それぞれの違った組織を持つ電力会社は日本の縦割官僚制度とあまり違わないシステムで、ここに改良の余地が見られるように感じる。

これに加えて、スペインでは発電と送電が分離され、小規模事業者の参入を可能にする一方、基幹となる高圧送電は、送電会社のレッド・エレクトリカ(REE)          がほぼ全ての権限を持つ。

スペインでは全国に30か所の発電制御センターと結ぶ一元管理制度で、再エネを最大限に利用、安定的、効率的な電力供給が可能と、技術者のミゲル・デ・ラ・トーレ氏(33)は述べ、さらに、「8年後には再エネを、38-40%にまで引き上げる」と自信に満ちた答弁をする。

スペインの再エネは、日本でも7月から始まる、固定価格買い取り制度で電力供給力は急拡大した(2008年)が最近の不況でその勢いにブレーキがかかっているとか。

今回の使節団長のオムロン会長立石義男氏談“自然エネルギーの大規模活用を可能にする発電管理と発送電分離の仕組みは先進的だ。日本でも地域で最適なエネルギーを選択し、最良の組み合わせを実践する手法が試される”。

日本では福井県の原発再稼働問題で揺れているが、筆者の考えるところ、国が出来ることは、全国に分離された大型電力株式会社を統括、地域の特徴を取り入れて最善の発電方法を確立しながら、電力供給のガイドライインを示すことが急がれるのではと思うが如何だろうか?

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リンドバーグ太平洋を飛ぶ

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ジョン・カーティス・ペリー(John Curtis Perry)”Facing West”,(1994年)日本語版名「西へ!」、北太平洋国際関係史研究会訳、PHP研究所発行で最近知ったことであるが、昭和初期に大西洋単独飛行を試みて世界を驚かせた、チャールス・リンドバーグ(Charles Lindbergh)が、昭和6年の春に今度は、アメリカ東海岸から北周りで日本を訪れている。

そのルートとは、カナダの北端の海岸線に沿ってアラスカに至り、カムチャッカから千島列島に沿って南下、根室、東京、福岡を通って南京に至る長旅であった。彼はフロートの付いた水上飛行機を使用、寝袋やボート、食糧を準備した周到なフライトをしている事が判る。

常に何時でも着地、或いは着水が出来るように海岸線や、島つたいの観測飛行であったことが判る。そのことで太平洋を直線で飛ぶより北周りで、可なりの距離をセーブしたことになる。

未だ旅客飛行便の始まっていない頃、アメリカは既にベテラン・パイロットを使ってアジアに向けての試験飛行を試みていることは、流石と云わなければならない。

アメリカは19世紀後半頃から、既にロシアのシベリア鉄道及び、その頃、始まった電信とで、西から世界一周する交易を模索中であったが、クリミヤ戦争、アメリカ南北戦争に続いて起こった日清、日露戦争、第一次世界戦争、ロシア革命等の関係で夢半ばで立ち消えとなってしまった。

フロンティアーの消滅を契機として、アメリカ合衆国は、大西洋と太平洋を結ぶ大陸となり、パナマ運河の開通(1916年)で、これまで裏庭であった太平洋を一気に自国のフロント・ヤードにしてしまったことが判る。

その後に何が起こったかは説明の必要はないが、一つ意識しなければならない事は、ルーズヴェルトは日露戦争の日本の快挙を取り上げ、“アジアにおける英国“と持ち上げながら、1907-1909年に、アメリカの最新鋭艦隊を世界一周に送り出し、自国の実力を誇示しながら、それを微妙な言い回しで”white Fleet”と称した。

(此の名称は云わずと知れた、日露戦争直後から、ドイツのウイルヘルム二世が唱えて世界中に広がった「黄禍論」(Yellow Peril)に対する皮肉った名称であろう)

19世紀の後半から20世紀初頭には、スエズ運河の開通と、アメリカ大陸横断鉄道の開通が同時に起こり(1869年)その後、間もなくして、パナマ運河の開通によって、世界の交易に要する時間が多いに短縮された。

その後、間もなく1世紀が経とうとしている、この間の人類文化の進展は驚くべきものがあったが、地球の温暖化が急激に進み、最近では北極海の航行が可能になろうとしている。これに依って、世界にどんな変化が起ころうとしているかに一番関心を持っているのはロシアである。

本年の9月にウラジオストックで、ロシア主催で行われる、太平洋経済協力会議(APEC)には世界の目が集まることになるのは当然だが、最近では日本に替わって世界中を脅かす存在となった黄色人種の強国「中国」と[white Fleet]連合との軋轢は再び始まると考えるのは筆者一人ではなかろう。   

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[Indian Giver]

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アメリカの歴史の殆どは先住民との戦いであったと云っても過言ではない。

アメリカの俗語にインディアン・ギヴァー(Indian Giver)と云う表現がある。それは一度与えた品物をとり返す人(one who takes back a gift)のことを意味する。

これは、アメリカ人(白人)が先住民に長い間行った常套手段を、己で認めた表現でもある。

文字を持たない先住民に対して約束した事項を履行せず、結局は身ぐるみはいだ後に、力で征服したことを自認する言葉でもある。

筆者は反米思想家ではないが、我が国も同じように、先住民が受けた仕打ちをアメリカから受けているのではと疑わざるを得ない事実を少なからず見聞している。

先ず、アメリカ合衆国は日本なしでも生存できるが、日本はアメリカの存在と援助(保護)なしでは生き残れない運命を背負っていることを認めざるを得ない。

古い話は別として、最近では、日本の自動車攻勢で彼等の云う“ビッグ・スリー”(GM,フォード、クライスラー社)が苦境に落ち入って、どれもが、破産もしくは破産寸前の状態になった時、日本車製造会社の代表格、トヨタの車種に致命的な欠陥が見つかり、多くのリコールがなされ、又、各地で訴訟が行われて、トヨタは社長までが議会に召喚され、危機存亡の状態になったことがあった。

どの程度の賠償金をトヨタが払わされたかは不明だが、結局のところ、これらの人命事故は“ヤラセ”による策謀に嵌められたと云うのが通説である。

その後、日本車のアメリカでの売り上げは減少の道をたどり、反対に破産寸前の危機にあった、“ビッグ・スリー”は見事に蘇生、利益を出すまでに回復している。

我々がアメリカと付き合うには“恥を恥とは思わない”程「タフ」にならなければ貿易戦争には勝てないと思う。

昨年、未曾有の大震災に遭遇して経済的に多大なダメージを受けた我が国の貨幣価値が、一年後に未曾有の高値をつけるとは常識では、とても「正当」と考えられない。

この状態を放置して置けるほど我が国の経済状態は好調ではない。一部では邦貨がドルに対して高値の間に輸入を増やして、外国資産の買収を計れと喜んでいる輩もいないではない。

少し思い過ぎのそしりを受けるかも知れないが、今の「円高」もアメリカの陰謀(Indian Giver)ではとの疑いを持っている。

昨日(6/4)の新聞報道で、日本自動車工業会の豊田章夫会長は、このままの現象が持続すると日本の製造業の崩壊が始まり,日本はますます苦境に落ち入ると強い危機感を表明し、円高や電力不足の“六重苦”の中、これ以上の国内生産の続行は不可能であることを表明している。

現在の「円高」をアメリカのギフトと考えると後でトンデモナイことになる。しかし、日本から主要産業が出て行くと国内に残るのは「失業問題」である。

環太平洋連提供低(TPP)交渉を目前にして、国内政治でもめている時ではないことを与野党の国会議員は自覚して国政に当たって欲しい。

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