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アン・パメラ・カニングハム

Cunnigham

アメイカ初代大統領ジョージ・ワシントン所有の合衆国憲法、権利法案書類の他、大統領自身の手書き文書を含む一冊子が去る22日、ニューヨークで競売会社「クリスティーズ」により競売にかけられ、米国の文書類落札額最高額の982万6500ドル(約7億9000万円)で売られた。

この冊子には憲法条文、憲法修正案、1789年の連邦会議記録の他、ワシントン自筆の「大統領の責任についての意見」が含まれている。

クリスティーズの古文書課の責任者、トーマス・レッキー氏はこの「憲法文書」は3通知られているうちの一枚で、他は,第三代大統領、トーマス・ジェファソンと最高裁判所判事、ジョン・ジェイ両氏に渡ったことが知られていると云う。

この古文書は2007年に他界した、ペンシルヴァニア州のリヒター・デートリッヒ・ジュニア(Richard Dietrich ,Jr.)の遺品が競売にかけられたもの。

クリスティーズは最初、落札価格を300万ドル近辺に見積もっていたが、実際は予想値の2倍以上の値がついたことになる。

さて、これの落札者であるが、多くの新聞報道では、ワシントン旧邸宅を管理する非政府組織となっているが、これはヴァージニア州に本拠を持つ「マウント・ヴァーノン婦人連盟」のことである。(The Council of the The Board of the Mount Vernon ladies Assosiation of the Union)

この組織は1875年5月1日、アン・パメラ・カニングハム(1816-1875)に依って結成された“マウント・ヴァーノン婦人保存会”のことである。

この保存会結成の由来は、1853年ポトマック河周遊旅行中、ボートから眺めた、ワシントンの旧邸が、あまりにも惨めなまでに放置されていることを嘆いた母親が、その頃、落馬事故で不具の身であった娘、パメラ(30)宛てに書き送った手紙から始まった。

それをを受け取った娘のパメラ・カンイングハムはすぐさま、アメリカの聖地とも云うべき、初代大統領の邸宅と領地を買い取って保存する婦人運動を開始する決心をたてた。

当時、ジョン・オーガスティン・ワシントン(ジョージ・ワシントンの遠縁の甥)の所有になっていた領地、邸宅と墓所を20万ドルで買収することには成功した。

19世紀の女性の社会的地位は信じられないように低く、教育に携わったり、政治的活動も制限されていた時代に、全米の女性に語りかけ、アメリカで最初のNPO団体となった。

従ってこの団体の実現までには長い道のりの苦労があったことは多くの文献から知られている。

毎年、多くの見学者を世界中から集めて“マウント・ヴァーノン”をアメリカ屈指の観光地、学術的研究所として運営する、The Mt.Vernon Ladies association”

の存在は、今ではアメリカ女性の誇りとして全米で知らない人はいない。

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