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稚拙きわまる民主党外交

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日本では民主党が覇権を握って3年になろうとしているが、早くも、その政権党がボロボロになり、解散寸前に追い詰められている。

昨今の新聞紙面は、昨年3月の東日本大震災、小沢一郎と民主党内の確執、沖縄における米軍基地問題とにほぼ占められている。

前者二つは国内問題であり、世界的見地から見れば、むしろローカルの事件として世界の大ニュースとはならないが、後者の「米軍沖縄基地」問題は決して国内問題として放置され続けることは許されない。

沖縄県知事、中井眞弘多氏の存在は、今や沖縄人民の代表者として総理大臣より大きく新聞紙面を賑ぎあわしている。

民主党が政権をとって、“これで日本の政治がかわる ”と喜んだ国民は多い。

ところが、歴史感に暗い民主党の政治家たちは、そこで将来、日本にとって取り返しがつかない程の失敗を犯した。

それが、民主党の対「アメリカ観」である。民主党は、そのマニフェストの中で、沖縄米軍基地を、他国に、或いは、少なくとも県外に移転することを誓約して、政権を自民・公明連立政権からもぎ取った。

新政権の最初の総理となった鳩山氏はアメリカ大統領の面前で、沖縄米軍基地問題をアメリカ側の立場で解決することに付いて”trust  me”と表明、その後、それが「空手形」で終わった。

その後、鳩山氏は国会答弁で、アメリカの沖縄での“プレゼンス”が日本にとって如何に重要かを始めて知ったと言い、日本の政治にとって、重大な失言を重ねている。

民主党の代表となった小沢一郎氏は、自分が時期の総理大臣だと誤認、百数十人の新人党員を引き連れて北京に飛び、それぞれの党員と胡錦涛代表を握手させ、誰から見ても日本が中国の隷属国家との印象を植え付けた。

その後、中国の次期代表との噂の高い、習近平氏を日本に招聘、天皇に謁見させて、自分の存在を海外に誇示、知識人の顰蹙を買った。

鳩山氏にしても、小沢氏にしても外交に疎いと云われる日本人の稚拙さを外国に再び、発信したことに本人達はどの程度の意識を持っているのだろう?

110年程以前、アメリカはスペインと戦争してフィリッピンを占領した。その後、半世紀たって、アメリカは日本を占領した。

ここで我々が意識すべきことがある。それは、アメリカ人は日本人もフィリッピン人も同じ感覚で捉えていることである。

民主党議員達の内、何人が、19世紀末フィリッピンで何が起こったかを知っているのだろう?

その時、アメリカ海兵隊は独立を志していたアギナルドが率いる住民四十万人ほどをバターン半島に追い込んで文字通り約四十万人を虐殺した。(ここで”no-prisoners”=皆殺しと云う表現が生まれた。)

それに引き換え、半世紀後のアメリカ政府は日本占領の際、天皇制の保持を約束して、紳士的に行動したことは事実であった。

その後、アメリカが譲歩したとされる、沖縄返還の際の、日米安保条約締結(1960年)に際して、現民主党の中堅と云われる、仙石隼人、菅直人、枝野幸男氏らは、若い命を賭けてこの条約締結に反対した事実は既にアメリカ諜報部の知るところであろう。

アメリカは盛んに中国に対して人権保護を促しているが、事が自国問題となれば彼等は言動不一致の政治をしてきた人種である。

そのことは、第二次大戦中に在米日本人を捕虜と同等に待遇、人種偏見をあらわにしたことも周知の事実である。

沖縄駐留に権利を持つアメリカは「防衛遂行」を国是として、最終段階では、日本に対して一歩も譲歩しない姿勢をとると筆者は確信している。

”self-defence”が出来ない個人、国家には特殊な軽蔑感で身下す傾向のアメリカ人から見れば、今沖縄で騒いでいる「国内事情」をどの時点まで黙認して、自重できるかはアメリカの問題(世論)である、

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