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「北方四島問題」はロシアには存在しない

“蟷螂の斧をもって牛車の落るを防ぐ”と云う喩えの如く、小国日本の武器は心細いカマキリの斧で、重い牛車のようなロシアの戦車にはとても勝ち目はない。

本日の各新聞はロシアのメドジェーエフ首相が再び国後島を訪問、「北方四島」がロシア領土と叫んだことを報じている。

これに玄場外相が「国民の感情を傷つける」とおざなりの抗議を発信している。

ここまで来ると、この両国の領地問題の罵り合いは恒例化してしまって、何らの新鮮味も現実性もない。

日本政府もこの問題が「ロシア側の不法行為」だと云う主張は、事あるごとに国民に向かって云わなければならないメッセージと考えているだけで、どの政冶家も、この四島の返還が実現するとは真剣に思っていないことは常識人の間では「無言の了承」となっていると考える。

フルシチョフ首相の時代の、ソ連時代では、経済的に困窮していたソ連政治家のリップ・サーヴィスとして、四島の返還発言があったとは思うが、「四島」のロシア帰属は紛れもない事実と考えられ、この返還交渉をするかしないかはロシア側からは論外でしかない。

筆者はこれまで、この問題の発端は、1945年2月の「ヤルタ会談」にあり、当時のアメリカ大統領が“原子爆弾”以前に日本占領を考える際、何としてもソ連の参加が不可欠と思っていた。

従って、その会議の席上、ソ連の極東での戦争参加の代償として、樺太とクリール諸島(千島列島)の領有を戦勝国ソ連に許したところから始まっている。

北方四島がクリール諸島に含まれるか否かは見解の分かれるところだが、世界の常識では「含まれる」との見解で、ヤルタ会談の席上、ルーズヴェルト大統領がスターリン首相に申し出た「クリール全島」の割譲話では、日本が主張する「北方四島」は「クリール諸島」の一部との考え方で討議されたと思われる。

従って、日本が北方四島の帰属を主張するのであれば、その相手はロシアでなくアメリカに向けられるべきと考える。

戦後半世紀以上、日本がこれほどまでに北方四島返還をロシアを相手に叫んでいる間、アメリカは完全に沈黙を守って、これの問題解決に同盟国の立場で仲介に入る姿勢も示していないことは何故か?

これは公然の秘密であり、どの国も「カマキリ」の主張には耳も貸さない現実問題こそ、我が国の抱える弱点中の弱点として反省すべきではないだろうか?

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