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世界を駆け巡る「冷凍船隊」

Salica_frigo 「冷凍船」

世界中の離れ島にCAS(cell alive system)冷凍施設を設置、定期的に冷凍船を派遣、海産物や農作物を回収、日本に持ち帰って市場に提供することで円高を利用、輸入を増やして、今問題になっているT.P.P.交渉を乗り切る手だては如何なものだろう。

2年程以前にブログで紹介したが、1997年(株)アビーに依って開発されたCAS冷凍設備を取り入れることで、日本海の小さな離れ島、島根県隠岐海土町(アマ町)が蘇った話は忘れることが出来ない「朗報」だった。

農林水産物処理加工施設「CAS冷凍センター」ができ、本土から遠く離れているため、以前では都会の卸市場に鮮度の良い状態の漁獲物が提供できなかったが、この施設を取り込むことで、どんな遠くの所でも出荷が出来、また、通信販売などの事業展開も可能となった。

離島ゆえに強いられてきた卸などの経済的問題の解決に冷凍の新しい技術が有効に生かされた卑近な例で、もしこの手段を広く、世界の同じような地理的条件を持つ、これ迄には顧みられなかった不毛の離れ島の経済復興に利用できたなら、環太平洋での経済復興に役立つことは十分考えられると思考する。

Cell Alive System(CAS冷凍)は筆者の知る限り、従来の冷凍技術による食品の冷凍融解に伴う味の劣化を防ぐことを可能にした、新しい技術で、細胞蘇生システムとも呼ばれているもの。

出産の場合での「臍の緒」や「乳歯」の永久保冷保存も可能だといわれる程、進んだ技術と驚いているのだが、最近までは不可能と思われていた生クリームの冷凍を可能にしたことで一挙に世界が注目したと言われている。

CASの技術は今では業務用に留まらず、家庭用の冷蔵冷凍庫にも取り入れられて、三菱電機の「瞬冷凍」や(株)フィールテクノロジーの「氷感庫」として市場に出ていると聞いている。

アメリカやカナダでは主に魚介類の保存を目的として、上記のような設備を装備した[ factory ship] があることは判っているが、筆者の知る限りこれれの船は漁獲しあものを冷凍にして運ぶのが任務で、CAS冷凍法のようなものとは違っている。

CAS冷凍では、水を瞬時に凍らせることで氷晶化を防ぎ、細胞膜を無傷に保って、水分の氷結晶化を抑えることが大切で、これで保冷物の劣化を防ぐことができる。

将来はCAS冷凍法に限らず、魚介類や農作物の新鮮味を失わない技術設備を備えた輸送船隊を編成して、世界七つの海を駆け回って食品輸入に力をいれる貿易活動は世界に誇る日本の造船技術の出番を促し、低迷している国内産業に刺激を与える妙手にはならないものだろうか?

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