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国民新党の置き土産「金融円滑化法」の行方

金融庁は来年3月に期限を迎える金融円滑化法が予定通り実施された後の対策に頭を抱えている。

金融円滑化法は、民主党と連立政権を組んだ国民新党代表の亀井静香金融担当相(当時)が2009年に閣議決定させた後に2度の延長を重ねた末、来年3月にいよいよ廃止を予定されている法令だ。

窮乏状態にある企業の債務に対する貸出条件の一時的緩和として企業の再生を目指した、いわば温情的、弱者救済を目指したものであったが、実際はそれ以後3年半が過ぎても改善されることなく多くの債務額はさらに日本に重くのしかかっている。

円滑化法で適用を受けた案件は300万件に上ったらしいが、貸し出し条件緩和先の債務総額は40兆円を下らないと云われている。

信用情報の専門家の意見では、「円滑化法」施行で、それ以後状態が改善された支援先は殆んどゼロ。貸出条件緩和や融資残高の維持には役立たず、単なる企業の生命維持で終ったと云っても過言ではない。

将来に希望がもてる企業に対しては当初に債権放棄してでも臨むが、今後、債務の書き換えを繰り返しても回復に希望が持てない相手に対しては、この際、廃業を奨励して条件の良い間に累積債務を整理させる方針で臨むしか策がないと云うのが金融界の意見。

半年後に期限を迎えることで今になって関係者は対策に苦慮している。誰もが異口同音で叫ぶことはこの法令廃止次第で企業の大量破綻がはじまることは火を見るより明らかとの意見が大半。

この時点で大手都銀は傘下にもつ消費金融にそのまま債権を移行、取り立ての専門家たちに事後処理を任せる手法を取ると思われるが、そのような取り立て専門方を持ち合わせていない地銀では同じ銀行名を冠した「再生ファンド」を創設後、不良債権との認定を受けることの確実な融資先をこのファンドに移行させることも考えている。

40兆円と云う額は年間の政府税収の9割に相当する。

これは過去3年半、金融庁のお陰で保護され続けて無為無策のうちに積み上がったものだと思われるが、この民主・国民新党が作った「ツケ」は20134月以降の政権政党の大きな悩みの種となることは確実である。

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