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不況知らずの「院外処方」

Inngai

不景気知らずの職種を見付け出すことは最近では至難と思われるが、実は それはごく身近に存在している。

それは「院外薬局」、「調剤薬局」と呼ばれている薬局のこと。医師が出した処方箋に従って薬を処方、紙袋にいれて売るだけの小売店。

この種類の調剤薬局が最近いたるところで売り上げを伸ばしている。

FACTA10月号)

1995年に12662億円だった売上高が2011年に65601億円までに激増した。

店舗数53千店、この数はコンビニエントストアーの44千店を遥かに上回っている。16年間でこんなに進展を示した業種は珍しいと云わねばならない。

同誌によると、医者も製薬会社も薬卸も共に四苦八苦している時、調剤各社の業績は絶好調。

最大手のアインファーマシーズは売上高14279000万円、経常利益105億円(124月期)2位の日本調剤、3位のクオールも過去最高益を更新している。

高齢化社会の拡大で今後も発展を続けることは今のところ約束されたようなものである。ここに至ってドラッグストアーやコンビニなどの異業種も参入を目論んでいると云われる。

驚いたことに日本調剤の三津原博社長が65000万円の役員報酬を受け、それは、武田薬品の長谷川閑史社長の報酬の2倍以上だとの事。

医師の診療報酬が引き下げられて困窮する中、どうして調剤業界だけがこんなに利益をあげられるのだろうか?

医師に限らず薬品卸業界、製薬業界らすべてが業績を落としている中調剤薬局業界だけが我が世の春を迎えているかの様である。

これには「医薬分業」を期に厚生労働省の利益誘導手段として調剤業界を優遇しだした歴史がある。

90年代、薬価差益を利用して患者に必要以上の薬を投与する「薬ずけ」医療が社会問題化した時病院内の薬局なるべく院外に切り離す「医薬分業」を推し進めた。その間、患者も診察を受けた後に環境の良くないところで薬を受け取る迄長い間待たされるより院外で薬を受け取ることを望んだため次第に院外処方が増え出す環境が出来上がった。

「調剤技術基本料」と云う聞きなれない制度を知る人は少ない。それに「基準調剤加算1」も耳慣れない表現である。これらは共に院外処方にのみ許された点数加算(10点)。

その他、「調剤料金」「混合加算」「薬剤服用暦管理指導料」などの加算優遇が存在するらしい。

患者の大半は調剤薬局の処方が病院より高価だとは知らない。全般にどのくらいとは限定できないが平均3割高と思って大差はないとのこと。

卑近な例として、血圧の薬を14日分処方した場合、院内の4830円に対し院外処方では6280円と差がでる。(FACTA 10月号)

そもそも処方箋に従って薬をを袋に詰めるだけの労働作業を提供して巨額の売上を得る職業は他に例はみられない。

ここに医者や病院と調剤薬局との間に悪しき関係がないのら良いが、この点を厚労省保健局や関係する省庁は改めて公にするべきと考える。

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