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日清戦争当時の男女別人口分布

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昨年80歳で他界した美術評論家瀬木慎一氏の遺作、江戸・明治・大正・昭和、「美術番付集成」の中(106頁)で面白い記録が掲載されていたのでお目にかけることとしたい。(写真)

「皇国金満長者一覧」と銘打った番付で、初版(明治11年)を改訂して、それに全国府県別の人口一覧表を加えたものである。ここに揚げられた金満家の名前や財産金額は省いて、人口の欄のみの紹介を試みたい。

先ず、この表の特色として人口が男女別に示されていることに興味を引かれた。

また、驚いたことに府県別の人口が最も多かったのは東京府でなく、新潟県であったこと、2番目が兵庫県、3番目が愛知県で、東京府は4番目にランクされていることであった。それ以後は、5番広島県、6番千葉県、7番福岡県の次が大阪府で、8番目のランクである。

我々が小学校で学んだ全国4大都市には関係なく、その頃では未だ工業化が進んでいない頃で、都市に人口が集まっていなかったことが判然とした。

全国で唯一つ大阪府と愛知県で、女性の数が男性のそれを凌いでいた事実も興味深い。

   新潟県:男、883,565 女、881,043 ②兵庫県:男、798,180 女、

771,177

   愛知県:男、754,100 女,755,502 ④東京府:男、706,843 女、

702,916

⑤広島県:男、695,588 女、668,375 ⑥千葉県:男、644,377 女、

607,986

⑦福岡県 男、640,416 女、624,307 ⑧大阪府:男、615,877 女、

616,877

人口、100万人以上の県は、長崎県、熊本県、鹿児島県と続くが、不思議なのが京都府と神奈川県の人口である。

京都府:男、446,496 女、407,121、神奈川県:男、361,410 女、358,324と千年の都、京都と、貿易港横浜を持つ神奈川の人口の僅少さに驚く。

この著作印刷発行者 大阪東区高麗橋 西岡庄造の手になるものであり、明治維新以後、人口調査が可なり精密に行われていたことを知った次第である。

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