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北京官制「法制宣伝日」の意義

Photo 天安門事件

中国政府が国の法制度が公平に守られていることを公に宣伝する日「法制宣伝日」にあたる12月4日、報道(マスコミ)を通して官僚の腐敗ぶりを訴えようと、北京市内の中国中央テレビ近くに集まってきた数百人の陳情者を公安当局が直ちに拘束連行した。(京都新聞12月5日)

報道によると、この日には例年多くの陳情者が同テレビ局前に集まり、当局に拘束されることが恒例になっていると云う。

それではこの連中は捕まることを覚悟の上でやってくるのだろうか?

4日は習近平体制発足後、始めて迎えた法制宣伝日であったが、北京の人権活動家はこの国では以前と変わらず体制維持のために庶民の不満を抑え込み共産党の都合で社会の安定を最優先する路線に変わりがないと口ぐちに訴えた。

このことを予測してか、中央テレビ局周辺には4日早朝から多数の警官が警備体制を敷き、公安当局が陳情者達を収容施設に運ぶために準備した大型バス数十台が待機、集まってきた大半の民衆を呼びとめて用意したバスで市内の収容施設に連行、その後、各地方政府の担当者に引き渡されて送還となったとのこと。

土地の強制収容、司法の腐敗、貧富格差が極度に深刻化している中国では、毎日平均2~3000人の直訴者が遠路をいとわず北京にやってくると云われる(グーグル)。

この日には、北京中央テレビ局前の他、天安門広場、新華門等前にも数百人が挙り、中共政府・国務院前にも可なりの人数が集合した。これらの直訴者たちは訴えの内容を記した衣服を身につけ、スローガンを記したカードを持ち、声高に叫びながら、政府の「法制宣伝日」の詐欺的偽りに強く抗議の姿勢を示していたと云う。

当日の午後、中華全国総工会前でも200人の行員風の人々が集合、オーナーに依って不法にリストラされた為、(殆どが30~40歳代)家族が養えないと叫び政府に解決を求めたが、拒否され、抗議後に連行されてしまった。

それでは「法制宣伝日」とは何の目的で制定されたのかもわからないし、遠くから抗議することで北京まで苦労をいとわず、たどり着いた平民も逮捕連行で終わることを承知の上ででも集まってくる「心理状態」にも中国独特の異常さが感じられる。

しかし、そこには悲しい中国の姿が存在することは否定しえない事実である。

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