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廃物の産業化3種

生産の過程でできる、産業廃棄物から新らしい生産物ができたり(1)、陸地から大洋へ流れ出す前の水流を利用して電気を作る(発電)を考え(2)、これまで日本の林業の“やっかいもの”だった間伐材からプラスティッの原料を作る(3)等はまさに廃物利用の新産業である。

本日、4月4日の日本産業新聞による報道からそれらを要約することにしたい。

産業廃棄物から生まれる新製品の話題は、伊藤園の茶がら、キューピーの卵の殻、カゴメのトマトの皮の話題。

お茶飲料の製造工場で排出する茶がらを工業製品の原料としてを工業製品の原料として再利用する「茶殻リサイクルシステム」は伊藤園がが2003年に始め、今年で11年目」になる。既に商品化、共同開発で協力会社は150社にのぼる。

実用化した茶殻入り製品は、植物を育てるプランター、健康サンダル、紙ナプキン、封筒、ダンボールなど。

茶殻を利用したいと云う問い合わせは多く、年5から6製品のペースで着実に進展しているとのこと。

茶殻の腐食、乾燥の防止に工夫がなされた。今では同社はできた材料を植物園節製紙会社や樹脂会社にわたしている状態。

キューピーは主力商品「マヨネーズ」などで国内生産」の卵」の一割、約23000トンの殻を排出」している。

卵の殻の9割はは農家向けの肥料だが、卵の殻の通気性を生かして壁紙などの原料にも利用されている。

卵の殻はアルカリ性のため酸性雨を吸収して土壌を中和させる効果があるとか。卵の殻膜は皮膚との親和性が良いとのことで、今後は医薬品向け再利用も検討されている。

カゴメはケチャップやジュースに使用するトマトの皮を農家用の肥料の原料として研究がすすめられている。

飲食店で捨てられる食べ残しの食品廃棄物についても、削減の取り組みが始まっている。これからはこの方面の有効活用が進むことだろう。

神戸大学と三井化学、日本触媒は共同事業として、プラスティック原料の有機酸を間伐材や、木くずと云った廃材から作る酵母を開発した。

これには遺伝子組み換え技術の利用で酵母の体の表面で多数の分解酵素が働くシステムを考えだした。

これまで石油から作っていた有機酸の代替生産を目指し、5年後をめどの商業生産化する方針。

廃材粉末を酵素が分解、グルコースに変質させ、そこから3HPを作る。(プラスティックや化粧品、紙おむつの原料のアクリル酸のもと)

これも5年後をめどに基礎技術を完成させてプラ原料の生産を始める計画。

日本の森林から倒木や間伐材を取り除くことは山林業や林野庁の頭痛のタネであったことからして、このような技術が生まれることで国産木材の利用が活発化することでも喜ばしい。

モーター製造の協和工業(舟橋市)では小さな川や排水管などの水流を利用、発電するマイクロ水力発電機を考案した。

小さな力でコイルを効率よく回転させる独自の技術を活用する。

この技術は小さな川や排水溝を通る水の力の利用を想定した縦型と、排水管の中を通る水流を使って発電するパイプ型の2種。

毎秒100から600リットル程度の水量で一分間で100から250回転して発電する。5キロワットの縦型で500万円、パイプ型で400万円だが、200キロワット未満の小型水力発電の場合、固定価格買い取り制度を利用すれば1キロワット時当り35.7円で売電可能。

これには、風力や太陽光利用発電と違って自然現象に関係なく稼働が期待できるので初期投資金額は5年以内に回収できる利点があると云う。(協和工業)

以上三つの云わば「ニッチ産業」ともとれる話題なのだが、いずれも必然性にともなった資源の再利用なので確立性の高いバイ・プロダクトとして奨励されてしかるべき新産業である。

国土の6割が山岳地帯で今後は保水と水流を如何にエネルギーに還るかは石油や天然ガスに乏しい我が国にとって大きな課題だと考える。

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