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脅威の「3Dプリンター」と日本の産業の将来

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最近アメリカで産声えをあげた「3Dプリンター」、日本でも凸版印刷が食品、生活雑貨あるいは、医薬品などのプラスティック容器の試作品を造ることを始めた。

金型を使った従来の模型制作に比べて、3Dプリンターでは、初期費用が50分の1、又、制作日数が10分の1に出来ると発表した。(6月14日付、日経経済新聞)

 

自社で3Dプリンターを所有できない会社でも、容易に利用できるようにして、最終製品を完成するまでの費用と時間を削ると云う。

 

液状のアクリル状の樹脂を積層個所に噴射して固める「インクジェット方式」で制作できる。

 

顧客企業は3DCADデーターを凸版印刷に提出して、制作を依頼できる。

樹脂を積層する幅は最小15マイクロトルと、高精細な造形が可能。

 

樹脂の色を変えることも可能。半透明に加えて、各種の色も選択できる。

 

同社によると最終製品のイメージに沿った試作品ができると云う。

現在ではプラスティック製の容器や部材を開発する場合には、金型を先ず制作するのが一般的。

 

ところが金型は造り直すのことが困難なため、綿密に設計と修正を繰り返す必要があった。

3Dプリンタープリンターで安価で迅速に試作だでき、開発初期段階で構造の確認が可能となり大幅に完成度を高め、開発コスト削減できることを証明した。

 

同社は今後、3DCAD技樹者の育成に努め、2015年度までに容器、部材事業の30%アップの目標達成に努力を払うとのこと。

 

凸版印刷の始めようとしている分野は誠に斬新で、発展の希望も大いに望めると思われるが、これまで、我が国が他の追随を許さないことを標榜していた「金型制作」事業の大きな変貌が予想され、殆どが中小零細企業が担ってきた“日本のお家芸”の将来に暗雲が垂れこめ、発展の希望が薄らぐこが心配である。

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「梅雨」は日本人のオブセッション?

気象庁は、今年に限って関西、中部地方の「梅雨入り」を5月末までに宣言した。

 

これには専門的根拠があってのことだと思うのだが、それ以来、2週間も経過して、雨らしい雨もなく、各地で不安が広がっている。

 

この「梅雨」と云う観念、日本人独特で、外国人も不思議に思っているひとが多い、或る人は、日本人の「梅雨」に関するこだわりを、いわば”obsession”(脅迫的観念)ではないかと分析している人もいる程である。

 

各テレビ局の天気予報専門家ですら、さかんに「どうなっているんでしょうね?」と首をかしげている始末。

 

梅雨入りを宣言してしまった張本人の気象庁も、さすがにばつが悪いのか、これには何の発表もない。

 

国語辞典で梅雨を調べると、“6月(陰暦5月)頃に降り続く長雨、さみだれ”と出ている。

 

ここで考えられることは、6月頃になって雨が連続して降りだせば、それを梅雨入りと考え、気象庁もそのような現象を認識してから、唯「昨今の現象から判断して、どこどこの地方は梅雨入りしたと思われます」と云えば済むのでは?

 

宮内庁と気象庁は似たところがあって、一旦「決めたこと」は威厳にかけて訂正をしたがらない困った性質を備えている役所と勘繰るのは只筆者のみ?。

 

われわれも、6月頃、継続して雨天が続けば「梅雨入り」と思い、7月の中頃に、急に、雷がとどろいて、強い雨の後に天気が快晴に変わり、セミが一斉に鳴きだせば「梅雨が明けた」と思えばよいことで、これに関して官庁から“お達し”を頂く必要はないのではと思うのだが。。。。。。。。。

 

「梅雨明け」についてはは、”蝉に聞け”と言いたい!

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中国富豪100万人、国公認!

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2012年8月2日刊、京都新聞

 

昨年8月2日付京都新聞が北京共同報道として中国の民間調査機関「胡潤研究院」が昨年8月の時点で、中国本土に所有する個人資産が一千万元(約Ⅰ億2千万円)以上の富豪が(2011年末調べ)102万人となり初めて100万人を超えたことを発表した。

 

 

 

この平均年齢は39歳と思ったより若く、その内、女性は4割を占めることも判った。

 

これは人口比で1300人に一人が億マン長者と云う計算。

 

 

 当然この事実を聞けば、誰もが、何故中国のような共産主義を標榜する国に、これほど多くの金持ちたちが住んでいて、この事実を人民が肯定しているかのように報じていることに驚きを感じる。、

 

 

 これを発表した胡潤研究院とはどんな機関なのだろうか?

 

共産党が公認しなければどんなことも言えない中国にあって、“金持ち礼賛”の記事が批判の対象にもならない事実も不思議でならない。

 

 

 

この記事、これら富豪の暮らしぶりにも言及していて、彼等の年間の消費額は176万元(約2200万円)、消費の対象は、1年平均3回の海外旅行と答えた人が最も多く、傾向として、飲酒:70%、喫煙:46%。趣味として、ゴルフ、水泳をあげている。

 

一般的に子供をアメリカ、カナダかイギリスに留学させ、アメリカへの移住、移民を希望しているひとも多いことを認めている。

 

 

 

唯、最近の中国経済の減速傾向の影響で、これら富豪の平均消費額は一昨年に比べて9%減となったとか。

 

中国経済の先行きについては、2011年では、自信があるが54%であったが、昨年では、その感覚が28%に減少している。

 

 

 

2013年になり、当研究院の予測していた通り、株価の低迷や住宅市場の引き締めが始まり、富豪の増加は足踏み状態。

 

 

 

これらの富豪の内訳では、50%が企業主、20%は株主、15%は不動産。

 

北京、広東省、上海地方に多く、約1/3の32万人が地方都市の出身と報告されている。

 

前述した如く、これが「北京共同」發の報道なのだが、明らかに政府がこれを認めて否定していないことに驚きを感じるとともに、これで、中国と云う国家がますます判らなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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極東のジブラルタル「対馬」

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1861年(文久元年)2月3日、ロシア軍艦ポサドニック号、突如として対馬に来航、停泊許可を対馬藩に求めた。 

次いで、無断上陸を敢行、基地の為の造成を始めたため、幕府勘定奉行は小栗忠順らを派遣し交渉を始めたが、ロシア側の強硬姿勢に遭い難行、結果的にはイギリスに依頼して、ロシアの譲歩をとりつけ難を逃れた。

我々はこの、所謂「対馬事件」を決して忘れてはならない。 

この時の外国奉行(外務大臣?)“キレ者”との評判だった人物、この問題では全くの無能力で、交渉の途中で任務を放棄して江戸の戻り、再度の派遣命令にも病気を理由にして辞職したことが知られている。

結局、幕府はイギリスの仲介を仰ぐこととなり、イギリス外交官、ラザフォード・オルコック(Sir Ratherford Alcock,1809~1897)が見事に解決を果たし、それで日本は九死に一生を得た。

その頃、国内は未だ鎖国中で平和な中でも、井伊大老が桜田門外で襲われ、国中が騒がしい頃であった。

ペリーの来航以来、国中が世界に目を向け始めたと言っても、日本周辺の防備には未だ注意が行き届かず、危機感に乏しい頃、突然に勃発した事件であった。 

我々は、その頃何故ロシアが対馬を重要視していたかを考慮に入れる必要がある。

対馬を「東洋のジブラルタル」と呼ぶ学者もいる程で、なるほど見る角度によっては、その云わんとすることが納得できる。(地図参照)

これは朝鮮半島南端と九州との略中間地点にあり、面積、約38.7平方キロ、世界では第60位、日本では第7位に当るかなり大きな島であることが判る。

現在、対馬には標高97mの白連江山の頂を切り開いて出来た滑走路1900mの「対馬やまねこ空港」がある。

ここには全日空が就航していて、ボーイング737型機も着陸可能である。その他、韓国からは「コリア・エクスプレス」が国際チャーター便を就航させている。

対馬全体でみると、山岳地帯が多く、気候的にも決して恵まれているとは考えにくい。又、ツシマヤマネコや貴重な天然記念物も存在しているので、これらを無視して大々的な開発を始めると、地元や、新派的ジャーナリスト等から批判される可能性大である。

しかしながら、最近の韓国世論を聞いていると、この島が本来は韓国領土であるべきとの思想が起こっており、このまま放置すると第二の竹島になりかねないと思われる。

これは日本国政府の決断次第だが、自然保護を優先して、軍事、戦略的な考慮を放棄するか、又、国民の世論をくみ取って、再び「第二の竹島」をつくらない為に、地中海のジブラルタルのような、対馬海峡に軍事的防衛施設を置いて、国家防衛の為の利用に踏み切るかをなるべく早い時点で決定すべきと考える。

尖閣諸島問題も、これまでの日本政府の煮え切らない、所謂「事なかれ主義」のため国際問題を引き起こしているが、少なくとも対馬に関しては立派な自国の領土である、これの処置に関しては外国からの干渉への考慮は不要。

此の際、沖縄の問題をも含めて、日米安保の延長線上で検討しても良いのではと考える次第である。

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海外での食品ネット販売の魁

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「食の安全」の観念は人間の生活にとって最も肝心なものであり、環境保全には共産国の中国でも決して、なをざりにできない問題と考える。

日本国内での食品ネット販売においては楽天が他を圧倒している感があるが、6/6付、日経産業新聞によると、ヤフー香港は、このほど、ヤマトホールディングなどと連携して、日本の生鮮食料品を香港の消費者に届ける個人向け通信販売事業を始めると発表したとの事。

日本の食品の安全性は、すでに中国国民の間では認知されていて、特に高額所得者層間では、たとえ少々高くても人気がある。従って、日本の食糧品に対する需要は高いことは確かなのではと考えられる。。

ヤマトが統括し、日本国内の搬送網を活用して各地からの産品を集積して、ヤフー香港のネットユーザーに提供する算段。

ヤフー香港は今月15日に「ヤフー・スーパーマート」の名称で電子商取引(EC)サイトを開く予定。

世界各地のブランド食品が注文できることを売りにして、先ず、当初は香港で人気が高い日本産の食材を中心に提供する。

JA宮崎経済連を通じ、宮崎県産のマンゴー、メロン、和牛などを扱う。

ヤフー香港によると、これによって中間マージンを省けることから小売価格も抑えられるとしている。

ヤマトに依ると、沖縄県の那覇空港に全日空が開設した「貨物ハブ」を活用する。

香港の消費者からの注文をとり、国内の名産地から集めた荷物を那覇発の深夜便に乗せ換え、香港空港の比較的暇な早朝の時間帯に到着させる。

ヤフー香港の李真怡・電子商貿総監は「注文から3日あれば、産地から香港の消費者に届けられる」と云う。

具体的な販売目標はないが、日本産のリンゴ、ホタテ貝の試験販売の手ごたえから「いいビジネスになる!」と李氏の弁。

ヤフー香港が今春実施したネット販売での買い物統計、一人、一回あたりの平均消費額は442香港ドル(5700円)であったとの事。

何はともあれ、間もなく始まるTPP協定下の農産品輸出に、先鞭をつける意味で、これが海外でどのように受け入れられ、どのような利益をもたらすかを実地に証明できる願ってもない機会になるのではと思い、期待をもって朗報を待ちたいものである。

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日米両国の大株主を狙う中国ファンド

「SAFE」とは何の頭文字からきたものかは知らないが、中国が保有する外貨を運用する機関のこと。

世界最大の金融センター、ニューヨーク・ウオール街の一角に最近、中国の国家外貨管理局[SAFE]がオフィスを構え、ヘッジ・ファンド関係者や弁護士らが頻繁に出入りしている。

これの運用資産の額は、ノールウエー政府年金基金、アラブ首長国連邦(アブダビ投資庁)に次いで、世界3番目とも云われるが、「SAFE」に関して云えば、前者のものと性格を全く異にしている。

米中経済安保委員会(米議会政策諮問機関)の意見では、“その投資は金融や市場経済の原理に従わず、中国の国家戦略を優先するもの”として要警戒としている。

当機関は、1997年に設立され、推計運用資産は57兆円(5700億ドル)と云う膨大なものである。

これに依って、為替介入や、貿易黒字で蓄積した中国の外貨を原資にもっぱらアメリカ国債を中心に運用されている。

アメリカ証券市場関係者にとっては中国政府資金の株式市場参入には賛否両論があるが、このような膨大な資金が市場に入ることによる手数料収入を考慮すれば、反対ばかりでは済まされない。

中国の国家ファンドとも云うべき「SAFE」は既に日本国内に入り込んでいることが確認されている。

トヨタ自動車、パナソニック、武田薬品工業」等我が国を代表する有名企業の上位株主のなかに中国ファンドの名が見えることは事実。

この傾向が顕著になったのは、リーマンショックで欧米の運用会社の動きが鈍化し出した2008年頃から中国の日本買いが始まったとされている。

ちばぎん証券(千葉市)の調査では、平成21年3月末時点で、このファンド(OD05)が一部上場会社、上位株主の10位中であった企業数は10数社に留まっていたが、3年後、平成24年の9月では173社を数えるに至り、その保有額は3兆406億円とのこと。

報道によると、東京一部上場の略10社に1社が中国系ファンドを大株主として迎えている形で、日立、NEC,三井物産、三菱UFJファイナンシャル・グループでは、それぞれ平均で3位の大株主として名を連ねるまでになっている。

現在のところ、大凡5%未満に留まっているとされているが、「OD05」の投資が日本企業への関与を目的でないとしても、中国共産党指導部の“鶴の一声”で「チャイナ・マネー」と云う実弾で、場合によっては他国の経済を左右させ得る威力を秘めていることに誰も「否」を唱えることはできない。

事情によっては何時豹変するか予想もつかない中国ファンドの動向に、日米両国の国債金融専門家達も異口同音に警戒を叫ぶ。

国家をあげての「株式投機」などは中国をおいてどの国にも出来得ないことである。このような中国ファンドの動向を注意深く見守る他ないのが現状。

6月5日付、産経新聞による「OD05」の日本株保有時価総額と株主順位(カッコ内)は以下の通り。単位:億円

トヨタ(自)1920(9)、三菱UFJFG、1375(3)、三井住友FG958(4)、ホンダ(自)938(7)、みずほFG760(3)、キャノン731(5)、ソフトバンク687(7)、武田薬品627(5)、NTT626(5)、日立制作所567(3)

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「天安門事件」24周年

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今から5年程以前に、アメリカ發の金融危機を招いたサブプライム住宅ローン事件に似た現象が中国に起きているのではとして、米著名投資家ジョージ・ソロスは中国で先月開かれた経済フォーラムで警鐘を鳴らした。

この火種は規制の緩い「影の銀行」と地方政府による巨額の借り入れ(負債)と云われ、これが債務不履行となれば世界第二の経済大国、中国發の金融危機として世界を経済的混乱に陥れる要因となる。

主にインフラ建設の費用集めの為につくったとされる「融資平台」の名称で呼ばれる投資会社は今では全土に数千社あるとされる。

この借金総額は公表されず、いわば地方政府の“隠れ借金”、中には借金を返すために債券を発行して雪だるま式に借金がかさんでいる法人もあるらしい。

この状態を把握した欧米の格付け会社は、今年の4月、中国国債の評価を相次いで引き下げ、IMFもその報告書で、中国地方政府の財政に重大な懸念を示しているとされる。(京都新聞、5月10日)

この様な好ましくない経済状況に加えて、全国に広がりを見せている“鳥インフル”、最悪の状態に近い、”環境汚染“、至る所で枯渇状態となっている河川や湖沼による”水質汚染と水不足“、度重なる地震で危険度が高まる「長江ダム」等、どれをとっても文明国家を標榜する中国のイメージにはふさわしくない事ばかりが顕在化しつつあることは、新たに国家主席に選ばれた習近平氏には頭の痛いことばかりである。

明日5月4日は「天安門事件」から数えて24周年となるが、これは中国にとってはなるべく忘れたい記念日だろう。

しかし、所謂“平和活動家”にとっては忘れ難い記念日には違いない。この記念日を明日にひかえるにあたって、習近平政権は北京市内の各所に多数の公安職員を配置、厳しい警戒態勢を敷いているとのこと。

毛沢東思想をさらに徹底させるため、西側諸国の政治態勢や、民主主義、報道の自由などの7項目について学校で教えることを禁止したとの情報もある。(北京共同)

天安門事件からすでに24年が経過、その間にインターネトや「スマホ」の発達で、ますます価値観の多様化、共有が進むなか、中国共産党はさらに反体制デモや集会禁止に強権で対峙しようとしている。

24年が過ぎても中国の「人権」擁護への態様は益々硬直なものとなっていることは嘆かわしいかぎりである。

昨年の5月に渡米した(亡命)盲目の人権活動家、陳光誠氏の親族や支援者は、当局から厳しく監視されたり拘束されたりしている。

陳氏への同情を示したがため、弾圧され、昨年12月に渡米した蘆海涛氏は「習の時代になって人権問題はさらに悪化した。今後指導部は党の維持の為ならどんなことでもするだろう」と懸念を示している。

このような「臭いものに蓋をする」政策は決して長続きしないし、中国共産党の存在も、これからあまり長ものであり得ないと思えてならない。

それで、思い当たるのは、これまでの中国の歴史を通観して、起こるべき事態は「内部崩壊」しかない。

では、その後の世界はどのような変化を見せるのだろうか?

これこそが「21世紀の問題」なのではと思える。

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「竜巻博士」藤田哲也

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去る520日、米南部オクラホマ市の近郊で巨大竜巻が発生、多くの死者と甚大な損害をもたらした。

その規模は、もたらした損害規模から“EFスケール5”と判定された。

この竜巻は直径約2キロ、最大風速は90メートルに達し、スーパーセルと呼ばれる巨大積乱雲から生じたものであった。

これは高さが1213キロの高さの積乱雲から巻き起こる下降気流のことで、メキシコ湾からの湿った空気と、北からの冷たい気流が衝突して生まれるとされている。

これを引き起こす「スーパーセル」と呼ばれる規模は通常の積乱雲と違い、中心部に直径数キロ程度のメソサイクロンと云う、ゆっくりと渦を巻く強い上昇気流があり、同時に周辺で強い下降気流が冷たく思い空気を地面に叩きつける現象を指すと言われる。

兼ねてからアメリカは竜巻による被害が多いところで、特に、それは中央部の諸州に集中している。

これら竜巻がどのようにして発生するかは大雑把には解明されていたが、実際に竜巻の規模をさらに克明に数字に置き換えたのは日本人の藤田哲也博士であったことはあまり知られていない。

藤田哲也(19201998)はアメリカで「ミスター・トルネード」の別名で呼ばれる程、下降気流現象、特に竜巻、積乱雲が起こす突風現象「ダウン・バースト」の研究の権威者として有名である。藤田哲也は1948926日生家の近くの有明海で、日本では珍しい、「竜巻」を観測、それを克明に調査して発表したところ、偶々、シカゴ大のバイアース博士  (Dr. Horace Byers)の目に止まるところとなり、その後、招聘されてアメリカに渡り,気象学の研究を始めた。

藤田が初めて渡米した、1950年代の後半頃、アメリカでは毎年発生する竜巻の回数は記録されていたが、それらの規模等については克明な記録はなかった。

そこで、藤田は、当時カンサス・シティー(ミズーリ州)の気象予報センター長であったアラン・ピアソン(Allan Pearson)と提携、竜巻の発生周辺地域で起こる竜巻を記録、建物の破壊の程度などから最大風速を推定する方法を考案、Fujita Peason Tornado Scale、(通称F、Scale)発表した。これはアメリカ国立気象局で1873年から正式に採用され、現在では国際的基準として広く用いられている。

最近では藤田氏が提唱した竜巻現象のサイズに改良がなされ、改良藤田スケール(Enhanced Fujita Scale)と命名、これは、アメリカでは2007年、その数年後カナダで使用されるようになった。

藤田の偉大さは、彼が多くの竜巻を分析、その発生のメカニズムを克明に記録、推論を交えて、これを実験室で再現して見せたことであった。

1974年の3月から四月にかけてアメリカ中部で合計148個の竜巻が発生、死者348名、負傷者5484名が記録されたが、藤田博士は全米の専門家を指揮しながら、現地での写真撮影は勿論、すべての竜巻を記録、それらを「Fスケール」に置き換えて表示したことで一躍有名になった。

又、1975年に起こったイースタン・航空機のニューヨークでの墜落事故をパイロットのミスではなくて、当時、その周辺で発生していた「急激な下降気流」(ダウン・バースト)であったことを証明したことである。

この122名の死者を出した事故(19750124)では藤田氏の指摘がなかったならば恐らくはパイロットのミスとして事故処理されていたと思われるが、それが天候による被害として証明されたのであるから航空会社にとっては正に「天の助け」として知られるようになった。

前述したように、今年はアメリカでの、30年ぶりの竜巻当たり年である。わが国でも今後、地球の温暖化による異常気象で、特に関東平野に於いて、竜巻の発生が懸念されていることは事実で、「竜巻記録」から学ぶことが多くなることが予想される。

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