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「天安門事件」24周年

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今から5年程以前に、アメリカ發の金融危機を招いたサブプライム住宅ローン事件に似た現象が中国に起きているのではとして、米著名投資家ジョージ・ソロスは中国で先月開かれた経済フォーラムで警鐘を鳴らした。

この火種は規制の緩い「影の銀行」と地方政府による巨額の借り入れ(負債)と云われ、これが債務不履行となれば世界第二の経済大国、中国發の金融危機として世界を経済的混乱に陥れる要因となる。

主にインフラ建設の費用集めの為につくったとされる「融資平台」の名称で呼ばれる投資会社は今では全土に数千社あるとされる。

この借金総額は公表されず、いわば地方政府の“隠れ借金”、中には借金を返すために債券を発行して雪だるま式に借金がかさんでいる法人もあるらしい。

この状態を把握した欧米の格付け会社は、今年の4月、中国国債の評価を相次いで引き下げ、IMFもその報告書で、中国地方政府の財政に重大な懸念を示しているとされる。(京都新聞、5月10日)

この様な好ましくない経済状況に加えて、全国に広がりを見せている“鳥インフル”、最悪の状態に近い、”環境汚染“、至る所で枯渇状態となっている河川や湖沼による”水質汚染と水不足“、度重なる地震で危険度が高まる「長江ダム」等、どれをとっても文明国家を標榜する中国のイメージにはふさわしくない事ばかりが顕在化しつつあることは、新たに国家主席に選ばれた習近平氏には頭の痛いことばかりである。

明日5月4日は「天安門事件」から数えて24周年となるが、これは中国にとってはなるべく忘れたい記念日だろう。

しかし、所謂“平和活動家”にとっては忘れ難い記念日には違いない。この記念日を明日にひかえるにあたって、習近平政権は北京市内の各所に多数の公安職員を配置、厳しい警戒態勢を敷いているとのこと。

毛沢東思想をさらに徹底させるため、西側諸国の政治態勢や、民主主義、報道の自由などの7項目について学校で教えることを禁止したとの情報もある。(北京共同)

天安門事件からすでに24年が経過、その間にインターネトや「スマホ」の発達で、ますます価値観の多様化、共有が進むなか、中国共産党はさらに反体制デモや集会禁止に強権で対峙しようとしている。

24年が過ぎても中国の「人権」擁護への態様は益々硬直なものとなっていることは嘆かわしいかぎりである。

昨年の5月に渡米した(亡命)盲目の人権活動家、陳光誠氏の親族や支援者は、当局から厳しく監視されたり拘束されたりしている。

陳氏への同情を示したがため、弾圧され、昨年12月に渡米した蘆海涛氏は「習の時代になって人権問題はさらに悪化した。今後指導部は党の維持の為ならどんなことでもするだろう」と懸念を示している。

このような「臭いものに蓋をする」政策は決して長続きしないし、中国共産党の存在も、これからあまり長ものであり得ないと思えてならない。

それで、思い当たるのは、これまでの中国の歴史を通観して、起こるべき事態は「内部崩壊」しかない。

では、その後の世界はどのような変化を見せるのだろうか?

これこそが「21世紀の問題」なのではと思える。

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