« [ | トップページ | カラシニコフの終焉とプーチン »

「世界遺産富士山」を如何に守るか?

Photo_2


今年、富士山が世界遺産として登録された. 日本の象徴の富士山、これは「不二山」に通じ、正に我が国の象徴的存在であるに違いない。

 

アルピニスト、野口健氏は1997年に国際公募隊の一員としてエヴェレスト登山に参加、その際、外国人の発案で、そこでの「ゴミ拾い」を始めた。

 

そこで、初めて気付いて愕然としたことがあったと云う。それは登山道周辺に日本語の書かれた、使い捨て「ゴミ」を見た時だった。

 

一緒に行動していたメンバーから、「エヴェレストはチベット側もネパール側も、日本隊のゴミだらけだ、日本人はエヴェレストをマウントフジにするつもりか?」と痛烈な言葉を浴びせかけられたことが忘れられない記憶となり、そこで、野口氏は一念発起で富士山政争の運動を開始した。

 

それまで、高地トレーニングのために、富士山を訪れていたが、いずれも季節は冬であったため、雪がよごれを隠していた。私はそれまで本当の富士山をの姿を知らなかったと云う。

 

そこで、夏に、そこを訪ねてみた。エヴェレストで受けたショックを上回る衝撃的光景がそこにはあったと野口氏は云う。

 

登山者が使うトイレから流れ出たトイレットペーパーは白い川となって山肌を流れている。

 

麓には不法投棄された古タイヤや医療廃棄物が多く散乱している。

 

野口氏は続ける、ゴミだけではない、富士山には夏に登山者が集中するため、五合目はバスで大渋滞、又多くの自動販売機が雑然と並び、その辺が「下界」の延長としか映らない。

 

野口氏は2000年から地元のNPOである「富士山クラブ」に入って富士山清掃に着手する決心をした。

 

清掃活動は人海戦術だが、人がなかなか集まらないで困惑しているところに、ネスカフェのコマーシャル出演の話しが舞い込んだ。そこで、野口氏はコーヒーを飲んでいるシーンでなく、自分がエヴェレストで清掃活動をしているシーンを映像に使って欲しいと希望したところ、快諾を得た。(週間ダイヤモンド1228日号)

 

 

”富士山を世界遺産に!”と云う国民の悲願に近い望みは、美浦の松原と共に実現したかに見える。しかし、「富士山の問題」は実際はこれからが試練らしいことが判った。

 

7年後には東京オリンピックも本決まりとなった。オリンピックの用意は着々と予定通りに進むことだろう。

 

ところが、野口氏によると、通常ならば、世界遺産は登録前に解決すべき条件が示され、それをクリアーした上で晴れて登録となるが、富士山には厳しい条件が課せられていることに懸念すべきであることがある。

それは、登録後、見直し期間が3年あり、その間にこれまでに指摘されていた条件を解決せよと云う異例とも考えられる条件がつけられていることを忘れてはならないと云うこと。

煎じつめれば、富士山の世界遺産への登録は未だ決まっていないと云うことか?

 

長い間、富士山と共に生計を 立てていた業者の生活にも配慮が必要だが、入山者を制限すればそれらの業者の人達の生活権も絡んでくる。

 

夏に集中する登山者の制御には入山料も問題だ。最近、小笠原諸島で成功を見ている、レンジャー制度の導入も採用の対象となるとことだろう。

 

筆者は観光と自然保護の両立には無理が生じることは当然で、それには国民の自然保護への心構えの構築こそ最も大切だと考える。

 

 

 

|

« [ | トップページ | カラシニコフの終焉とプーチン »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/304622/54352024

この記事へのトラックバック一覧です: 「世界遺産富士山」を如何に守るか?:

« [ | トップページ | カラシニコフの終焉とプーチン »