ジョージ・ソロス氏「中国金融危機」に言及

アメリカの著名な投資家、ジョージ・ソロス氏、先月、中国で開かれた経済フォーラムの席上、中国での影の銀行の急拡大の模様を分析して、「この現象は米国での低所得者向けのサブプライム・ローンの焦げ付き問題が、2008年のリーマンショックの引き金となった頃の模様と似ている」と表現。(京都新聞5月10日「アジア・リポート」)

この影の銀行の有力貸出先は、各省など地方政府がインフラ建設の費用捻出のためにつくったとされる「融資平台」と云う投資会社。

これは、リーマンショック後の契機対策の為に相次いで設立され、現在、全土で数千社あるとされる。

「融資平台」の借金総額は公表されていないが、現実地方政府の“隠れ借金”と云われる。

これは今では雪だるま式で、「借金を返すため、新たに債権を発行、ますます借金がかさんでいる自治体の融資平台もある」(中国金融筋)と云われる。

現在では地方政府の借金残高は20兆元(約320兆円)に達するとの指摘もあるとのこと。

「地方の借金は既に制御不能だ」とは北京大手会計事務所が最近、イギリスの新聞に、地方政府の資金調達に関する業務から手を引いた時の弁。

中国当局は銀行の健全な経営を図るため規制を強化してきたが、皮肉にもその結果、影の銀行の台頭を招いた。

このままでは金融システムへの信用が崩れかけないとして、欧米の格付け会社は今年4月に入り、中国国債などの評価を相次いで引き下げた。

国債通貨基金(IMF)もその報告書で中国の地方政府の財政状況に懸念を示し、中国に直接、対応の改善を促したと云われる。

ジョージ・ソロス氏は、アメリカの経験から考えて、この度の中国の危機回避に遅滞は許されず、国に与えられた時間は「2年以内」と断言している。

3月に始動したばかりの習近平指導部も充分このことを意識してか、4月17日、「地方政府の債務のリスクを有効に防ぎ、市場監督を強化せよ」と李克強首相の通達があったばかり。

対岸の火事と、我々ものんきに考えてはいられないのが大国中国の現状である。

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